FAQ

よくあるご質問
小越 久美〈シニアアナリスト〉

あらゆる業界に気象は影響します。気象情報をビジネスにうまく活用いただくことで、過剰な廃棄や機会ロスを削減することができます。ここでは「うまく活用」するヒントとオリジナルの気象情報について簡単に解説します。

解説者 小越 久美〈シニアアナリスト〉

気象キャスター経験を踏まえた、具体的で解りやすい解説が好評!

Q

平年値とは?

天気予報では「今日は平年より最高気温が〇℃高いでしょう」や「今年の夏は平年より雨が多いでしょう」などと用いられます。

気象庁が定義するこの平年値とは、気温、降水量など各気象要素における過去30年間の平均値です。その時々の気象(気温、降水量、日照時間など)や天候(冷夏、暖冬、少雨、多雨など)を評価する基準となっています。10年ごとに更新され、2011年から2020年までの10年間は 1981~2010年の平均値が用いられ、2021年から2030年までの10年間は、1991~2020年の平均値が用いられます。

Q

製造計画に利用すべきは前年比較!

気象庁の季節予報を元に「今年の夏は猛暑」と報じられることも多いのですが、これは平年(過去30年平均)に比べて気温が高いということを意味しています。

平年値は、地球温暖化や都市化が顕著になる前の気温を含むため、近年の標準的な暑さに比べるとかなり低い気温となっています。

気象予測データについてはこちらを御覧ください。

どうして6ヶ月先の 天候がわかるの?

東日本の夏(6~8月)の平均気温の推移を見てみると、2000年以降、平年を下回ったのは2003年と2009年の2回しかありませんが、実際には年ごとに気温は大きく変動して需要を左右しています。

製造計画などに利用する際は、平年と比較した予想よりも、前年と比較した予想のほうが適切といえるでしょう。

Q

どうして6ヶ月先の天候がわかるの?

商品需要予測プロジェクトでは、最大6ヶ月先までの気象情報を提供しています。
「どうして6ヶ月先の天候がわかるの?」と質問をいただくことがあります。
もちろん、半年先の〇月〇日が「晴れ」か「雨」かを当てることは不可能です。

「晴れ」「雨」「曇り」「最高気温・最低気温」など日ごとの天気予報が当たる限界は2週間程度といわれています。これは、日々の天気を決める低気圧や高気圧の寿命が1週間程度だからです。低気圧や高気圧が、発達と消滅を1~2回繰り返せば、もう予測できなくなってしまいます。

それでも、「暑い夏か冷夏か」「暖冬か寒冬か」、というように、1シーズン通しての平均的な気温が高いか低いか、といった予想であれば、半年程度前からある程度は見通すことができます。

これは、こういった季節の特徴が、半年から1年程度の単位で変化する海洋の影響を強く受けるからです。

この海洋の影響として代表的なものが、エルニーニョ現象やラニーニャ現象です。エルニーニョ現象が起きると日本は暖冬・冷夏に、ラニーニャ現象が起きると日本は寒冬・暑夏になりやすいということが統計上わかっています。

どうして6ヶ月先の天候がわかるの?
どうして6ヶ月先の天候がわかるの?

現在の海洋の状況を分析することで、およそ半年先の天候をある程度見通すことが可能です。

Q

6ヶ月先予報の精度はどれくらい?

観測網の充実や、コンピューターの精度向上などにより、長期の予報の精度は世界的にも向上しています。

日本気象協会が取り扱う気象情報は、世界の気象機関の中でも最も長期の予報にすぐれたECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)の予測と、日本の気象庁の予測を相互補完することで、より精度の高い予測を実現しています。
多くの企業様において、前年の実績データを用いて製造計画を立てるよりも、6ヶ月先予報を導入して需要予測を立てたほうが生産量が適正化され、欠品・機会ロスを減らせることがわかっています。

とはいえ、6ヶ月先の予報は、季節を通した平均的な気温の傾向を示すものにすぎません。

予報期間が短くなればなるほど、精度は上がっていきます。

図:半年前 月単位の気温傾向がわかる
図:半年前 図:ひと月前 週単位の気温傾向がわかる
図:2週間前 日単位の天気・気温がわかる

このように、常に最新の気象情報でアップデートすることが重要です。
また、日本気象協会では、お客様の課題をヒアリングしながら、こういったさまざまな気象情報を、オペレーションに合わせてどう利用するかといったところまで、コンサルティングをさせていただいています。