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サッポログループ物流株式会社様
サッポログループ物流株式会社様
1963年に創業した、サッポロビール製品の輸送を担う運送会社がルーツ。酒類・飲料・食品の物流で培ったノウハウと全国の物流ネットワークを強みに、グループ全体のサプライチェーンを支えています。
※部署名・役職・内容は取材当時(2026年7月)のものです。
お話をうかがった人
幹線統括支社
支社長 兼 広域配車部部長
川内 友子さん
ロジスティクスソリューション部
ソリューショングループ グループ部長
山根 利紀さん
サッポログループ製品の流通を一手に担うサッポログループ物流
「GoStopマネジメントシステム」で全国に広がる物流網を天候リスクから守る
1963年(昭和38年)にサッポロビール製品の輸送を専門に担当する運送会社をルーツに持ち、サッポログループ製品の物流企画管理業務を担う会社として2012年に設立された、サッポログループ物流株式会社。
60年以上の長きにわたり酒類・飲料・食品を運び続けてきた実績と、そこから培った多種多様な物流ノウハウを強みに、サッポログループ全体のサプライチェーンを支え続けています。
安全・安心な物流を維持し、サプライチェーンの持続可能性を担保するために同社が活用しているのが、日本気象協会が提供する輸送影響リスク判断支援サービス「GoStopマネジメントシステム」です。
その導入背景や実際の活用シーンなどについて、サッポログループ物流株式会社 幹線統括支社 支社長 兼 広域配車部部長の川内友子さん、同社 ロジスティクスソリューション部 ソリューショングループ グループ部長の山根利紀さんにお話を伺いました。
工場から卸業者まで、グループ製品の物流を一手に担う
――まずは、サッポログループ物流の事業概要と、貴社のビジネスにおける気象情報の重要性について教えてください。
山根さん:私たちサッポログループ物流は、サッポロビールやポッカサッポロフード&ビバレッジをはじめとするサッポログループの物流を一手に担っている企業になります。
取扱商品は、酒類や飲料、食品とサッポログループで取り扱っているあらゆる商品で、北は北海道から南は九州まで、全国各地に物流拠点を構えています。
サッポログループの各工場で生産された商品を物流拠点まで運び、そこで商品在庫を保管したり、そこからご注文に応じてお取引様向けに出荷・配送をしたりなど、サッポログループの商品をお客様にお届けする大動脈を担っているのです。
私たちの物流ネットワークで重要な役割を担っているのが、クルマ=トラックです。
工場から物流拠点まで、そして物流拠点から納品先の拠点までスケジュール通り輸送を完遂するにあたり、本社や支社の配車部門では効率よく安全に輸配送を行うために最適な配車プランを立てるのですが、商品の流通を円滑に行うためにその責任は非常に重大です。
その上で、気象情報というのは非常に重要なものです。(台風などの影響で)気象条件が大きく変わると、輸配送のリードタイムが変化したり、または輸配送が困難になったりします。
そうしたシーンでは輸配送計画を修正しなければなりませんが、そこで必ず必要になるのが、先々の気象予測なのです。
――この先の気象条件を把握した上で適切な配送計画を立てることが、貴社の物流ネットワークにとって非常に重要なのですね。その上で、「GoStopマネジメントシステム」を採用するに至った背景について教えてください。
山根さん:安全な物流ネットワークを作っていくという使命が背景にあります。
かつての物流業界は、安全配慮はもちろん大前提として重視されていましたが、まずはお客様のところに荷物を予定通りに納品するという点が最優先されている習慣がありました。
多少の悪天候でも“なんとかする”という世の中だったと思います。しかし、悪天候でもドライバーさんにリスクを負わせてしまうような物流では、持続可能ではありません。
業界全体で意識改革が必要だと思いますし、私たちも“ホワイト物流”というスローガンを掲げて先進的に持続可能な物流ネットワークの実現に取り組んできました。
トラック物流にとって大きなリスクとなる台風などによる天候リスク対策をしっかり推進していきたいという考えが、「GoStopマネジメントシステム」を採用するに至った背景です。
――世の中にはさまざまな気象情報サービスがありますが、そのなかから日本気象協会のシステムを採用した決め手はあったのでしょうか?
山根さん:本格導入の前に試行利用をさせていただいたのですが、72時間先の気象予測が高い精度で提供されるという点に魅力を感じました。
また、台風の進路予測の精度が非常に高く、しかもそれを(実際に台風が接近する前の)かなり早期の段階で確認できるという点が、私たちのオペレーションに非常に有用だと感じましたね。
天候リスクを早期に捉えて「事前に判断する」ことで生まれる余裕
――実際に、貴社のオペレーションのなかで「GoStopマネジメントシステム」はどのように活用されているのでしょうか?
川内さん:台風発生のニュースを受けて、今後の予想進路を把握するために「GoStopマネジメントシステム」の情報を確認することもありますし、台風が発生すると定期的に気象予測がプッシュ配信されるので、そうした情報を把握しながら今後の輸送計画を検討しています。
台風が最接近したり上陸したりすることが予想されるエリアでは、危険と判断した際にはあらかじめ輸送を停止する日を決めたり、スケジュールを組み直して順延させるようなオペレーションを取っていますね。
また、「GoStopマネジメントシステム」では、国道・高速道路の影響予測(通行止めリスクの予測)を、道路施設や規制区間ごとに細かく確認できます。
そのため、各拠点への輸送影響を見極めながら、拠点単位での輸送計画を立てたり、必要に応じて輸送ルートの迂回を検討する際に役立てています。
なお、一部の配送業務については物流効率化のためにサッポログループを含めて複数の企業で共同配送のオペレーションを行っているのですが、気象リスクの情報はこの共同配送の調整にも活用されています。
各社がバラバラに判断するのではなく、共通の判断指標として活用できるようになった点は大きいですね。
――天候が悪化してから判断するのではなく、事前に天候悪化を先読みして判断できるという点は大きいですね。
川内さん:そうですね。例えば、台風の接近・上陸が予想されるエリアが東京・恵比寿の本社から遠く離れている場合、ニュースだけではどれだけの影響が予想されるのか、今後の見通しが読みきれません。
「GoStopマネジメントシステム」で精度の高い予測がピンポイントで入手できれば、今後、輸送が困難になる可能性を本社内だけでなくサプライチェーン全体で共有することができます。
山根さん:「GoStopマネジメントシステム」の導入前は、輸配送可能かどうかは最終的に現場判断に任せていたところが大きく、本社サイドではコントロールしにくい部分でもありました。
しかし、「GoStopマネジメントシステム」で定量データを用いた総合的な判断を本社が主導してできるようになったことで、リスクマネジメントが非常に円滑になったと言えます。
荷主である事業会社や配送先のお取引先様にも、エビデンスを用いて輸配送の停止や延期を事前に通知できるようになった点も非常に大きいですね。オペレーションの透明性が非常に高まったと思います。
――本社が主導して気象リスクに応じたオペレーションを組み、関係各所と事前調整ができる点は大きいですね。「今日は配送できません」と直前に伝えるより、「明日の配送は難しいです」と事前に通知したほうが、関係各所も余裕を持って対応できそうです。
山根さん:そうですね。その観点からも、高い精度の予測、正確な予測で気象リスクが把握できる「GoStopマネジメントシステム」の強みはいきていると思います。
特に、酒類や飲料、食品というのは早朝にお取引先様に納品する場合が多いため、深夜になってから「やっぱり配送できません」と言うと、その先の小売店様や飲食店様も含めて関係各所にご迷惑をおかけしてしまいます。
その点、事前に連絡できることで対応に余裕が生まれていると思います。
――「GoStopマネジメントシステム」の導入後、貴社の業務で実際にシステムが役立ったエピソードがあれば教えてください。
川内さん:これは私が九州エリアを担当していたときの話なのですが、2024年8月の台風10号のときの対応が印象に残っていますね。
この台風は九州・沖縄エリアに長く影響を与えたのですが、「GoStopマネジメントシステム」の精度の高い台風進路予測や国道・高速道路の影響予測をもとに影響範囲を細分化して、配送をストップしていきました。
「今日はこの配送をストップする、翌日は別エリアのこの配送をストップする」と予測に合わせて細かく決定していき、全体の配送スケジュールを最適化できたのは、非常によかったと思っています。
――ピンポイントに「ここだけ止める」という判断ができたということですね。
川内さん:そうですね。システム導入前は「九州全体でどうするか」という判断しかできなかったところが、台風の進路や輸送ルートへの影響をより細かく確認できるようになったことで、「南九州」「福岡」などエリア単位での細やかな対応が可能になったと思います。
――システム導入後、物流の現場からはどのような反応がありましたか?
川内さん:輸配送を担ってくださる協力会社(業務委託をしている運送会社)やそのドライバーの方々からは、「早い段階で判断してもらえて助かる」という声が聞かれています。
当日になってみないとわからなかったり、状況に応じて出勤して配送してくれ/やっぱり今日は輸送中止、となってしまったりすると、協力会社やそのドライバーの皆さんに大きな負担になってしまいます。
それが「明日は輸送中止しましょう」と事前に決まることで、負担の軽減になっているのです。
加えて、リスクのある状況でドライバーを業務に出すという協力会社の不安がなくなった点も喜ばれていますね。
持続可能なサプライチェーン、その中核を担うという使命
――サッポログループ物流は「お客様のサプライチェーンを支える強い物流を目指す」というスローガンを掲げていますが、「GoStopマネジメントシステム」をはじめとするデジタルソリューションを活用して物流のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することの意義や、今後の物流に対する思いをお聞かせください。
山根さん:これは私たちだけでなく物流業界全体に言えることですが、現在最も重要なミッションは「持続可能なサプライチェーンを構築する」ということではないかと考えています。
そして、この課題は物流事業者だけでなく、サプライチェーンに関わるステークホルダー全体の課題であり、社会全体の持続可能性にとっても重要なものです。
そのなかにあって、私たち物流業者のオペレーションが崩れてしまうと、サプライチェーン全体が狂ってしまいます。
私たちが掲げる「強い物流」というのは、持続可能な安定した物流であり、それこそが私たちの価値なのではないかと思います。
この前提に立った上で、DXが生み出す価値は、持続可能な物流の障壁となるリスクや負担の軽減だと考えています。
例えば、「GoStopマネジメントシステム」は、天候リスクが想定される状況で、情報収集や判断の属人性を排除して、客観的で信憑性・透明性の高い情報をもとに効率的な状況判断・情報共有を可能にしました。
少し大きな話になりますが、今後この「GoStopマネジメントシステム」の示すさまざまな情報が、物流業界全体、ひいてはあらゆる産業にとって天候リスクの共通判断指標として普及・定着していくといいですね。
F-LINE株式会社様
F-LINE出資メーカーをはじめとする荷主の食品・飲料商品の物流。
常温・冷凍・冷蔵などさまざまな温度帯や商品ごとの物流特性、さらに環境負荷低減にも考慮した効率的な物流ネットワークを構築しています。
株式会社若松屋様
1937(昭和12)年創業。花火大会の尺玉から身近なおもちゃ花火まで幅広く製造販売。
花火ができる場所検索アプリ「Hanabi-Navi」のリリース、花火の遊び方のマナー向上のためのワークショップを開催するなど活動の幅を広げています。
株式会社AgriweB様
「農業の価値を広げ、社会の未来を実らす、ビジネス共創型マルチサイドプラットフォーム」をコンセプトに、農業のニーズと社会のニーズをつなぐことを目的とした各種サービスをポータルサイト「AgriweB」にて提供しています。
株式会社ジェイアール東日本企画様
1988年に設立されたJR東日本グループの総合広告会社であり、同時に交通広告を有する媒体社の側面も持つ企業。駅や電車などの公共交通機関を活用できる強みを生かし、既成概念にとらわれないクロスメディア提案やコンテンツ企画を次々と実現しています。企業ミッションは「好奇心あふれる日常を」。心躍る出会いや体験を通して、想像以上の日常を創り出すことを目指しています。
株式会社臼福本店様
明治15年に魚問屋として創業した、約130年の歴史を持つ漁業会社。三代目から本格的に漁業に参画、四代目から遠洋まぐろ延縄漁船一本に切り替え、現在で五代目。震災を契機に、より多くの業界の方々とのつながり手を携えることが、被災地の復興だけでなく漁業の復興、日本全体の復興につながると考え、そのカギが、気仙沼そして東北の第一次産業の復興にあると、社員一同信じています。
川崎近海汽船株式會社様
1966年に内航海運企業として創業後、近海、フェリー事業、近年ではオフショア支援船部門へと業容を広げ、「海上輸送のベストパートナーとしてお客様のニーズに応え、人に優しい豊かな社会実現に向け貢献」を理念に海陸役職員一丸となり、海上輸送と社会資本インフラを支えています。
川近シップマネージメント株式会社様
川崎近海汽船(株)の100%出資会社。同社グループが保有する内航貨物船の保船管理及び配乗が主たる業務。1万トン級のRO/RO船他、石炭専用船などの船舶管理に携わり、他社に先駆けて安全管理システム(ISMコード)を導入し、安全かつ運航性能効率化を目指しています。
東京ガスネットワーク株式会社様
東京ガスネットワークは、東京ガス株式会社から都市ガスをお届けする「ガス導管事業等」を引継ぎ、2022年4月に事業を開始しました。
「従来の東京ガスを継承する存在」として、都市ガスの安定供給・保安を確保、普及拡大していきます。
サッポログループ物流株式会社様
本ページは、日本気象協会の輸送影響リスク判断支援サービス「GoStopマネジメントシステム」を活用した、サッポログループ物流株式会社様の導入事例を紹介するページです。気象リスクを踏まえた輸送判断や情報共有により、安全で持続可能な物流体制の構築に取り組んだ事例について掲載しています。