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Forecast accuracy

日本気象協会の予報精度検証結果(2024年1月~3月)

2024.06.04

日本気象協会は、2023年に独自気象予測「JWA統合気象予測」を開発し、日本気象協会が提供している各種気象サービスに対して高精度・高頻度・高解像度の気象予測を提供しています。
【日本気象協会】JWA統合気象予測

今回、2024年1月~3月における「当日の降水の有無の適中率」と「翌日における1時間ごとの天気の適中率」の評価を行いました。

期間中の「JWA統合気象予測」の「当日の降水の有無の適中率」は、89~90%となり、同期間の気象庁の精度を上回る結果となりました。

日本気象協会では「当日の降水の有無の適中率」のように、ある地点で“当日どこかの時間帯に雨が降る”という予報だけでなく、“その日の14時に雨が降る”と予想したら、実際にその時間帯から雨が降り出すといった1時間ごとの天気予報も適中させることが必要であると考えています。
そこで今回は、1時間ごとの天気予報も「翌日における1時間ごとの天気の適中率」として評価を行いました。

検証の結果、気象庁の予報よりも「JWA統合気象予測」の方が3か月間の平均で7ポイント適中率が高い結果となりました。

天気予報にはさまざまな要素があるため、「天気予報の精度」にも多数の指標があります。
日本気象協会では、皆さまにとって必要な情報の精度を高めることが重要であると考えており、今後も予報精度向上に努めてまいります。

「当日の降水の有無の適中率」の検証結果(2024年1月~3月)

2024年1月~3月にかけての毎朝5時に発表した全国の天気予報において、「雨が降ると予報した日に、実際に雨が降ったか」という点に着目した、当日の降水の有無の適中率について検証を行いました。

検証の結果「JWA統合気象予測」の適中率は、89~90%となり、同じ評価結果を公開している気象庁の精度を、いずれの月も上回りました。

日本気象協会の「朝5時発表の当日の降水の有無の適中率」(2024年1月~3月)
2024年1月~3月 日本気象協会の「朝5時発表の当日の降水の有無の適中率」

2023年の「当日の降水の有無の適中率」

「当日の降水の有無の適中率」は当日の朝(5時)に発表された予報をもとに、その日(5~24時)に合計1mm以上の降水があるかどうかを評価します。

このため、ある地点で雨が降る時間帯が予報と実況で異なっていたとしても、当日のどこかの時間帯で雨が降れば(もしくは雨が降らなければ)、天気予報が当たった(適中)として評価されます。
「当日の降水の有無の適中率」の算出方法

日本気象協会では、ある地点で“当日どこかの時間帯に雨が降る”という予報だけでなく、“その日の14時に雨が降る”と予想したら、実際にその時間帯から雨が降り出すといった1時間ごとの天気予報も適中させることが必要であると考えています。

そのため今回は「当日の降水の有無の適中率」だけでなく、「翌日における1時間ごとの天気の適中率」についても検証を行いました。

翌日における1時間ごとの天気の適中率の検証結果

夕方に発表した141地点(全国を網羅する代表都市)の翌日の1時間ごとの天気予報を調査対象とし、1時間ごとの天気(晴れ・曇り・雨・みぞれ(雨または雪)・雪)の予報が、実際の天気を当てることができていたか確認しました。

2024年1月~3月の予報を検証した結果、「JWA統合気象予測」の適中率は1月が70%、2月が66%、3月が71%と、いずれの月においても気象庁の適中率を上回りました。

日本気象協会の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」(2024年1月~3月)
2024年1月~3月 日本気象協会の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」

3か月間でみると、「JWA統合気象予測」の適中率は気象庁を平均で7ポイント上回る結果となりました。

翌日における1時間ごとの天気の適中率の算出方法

「翌日における1時間ごとの天気の適中率」は、予報として日本気象協会の「JWA統合気象予測」と気象庁の「天気分布予報」の翌日の天気予報を用い、実際の天気として気象庁の推計気象分布の「天気マーク」を用いて、1時間ごとに比較し、予報の適中・不適中を判定しています。

日本気象協会の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」算出方法
日本気象協会の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」算出方法

気象庁の予報として用いる「天気分布予報」

気象庁ホームページで公開されている5kmメッシュ、3時間ごと天気予報です。
翌日24時までの天気、気温、降水量、降雪量、最高気温・最低気温が公開されています。
毎日5時、11時、17時に発表されます。

なお、本検証は1時間ごとで比較を行うため、3時間ごとの天気予報を1時間ごとに変換して用いています。
天気分布予報の「天気」は、3時間ごとのメッシュ内の代表的な天気を表しているため、例えば12時の天気が雨の予報だった場合は、10,11,12時の天気を雨予報として扱うこととしています。

実際の天気として用いる「推計気象分布」

推計気象分布は、アメダスや気象衛星の観測データ等をもとに算出した気象実況に関する推計データです。
天気に関する情報は、1kmメッシュで、1時間ごとに5種類(晴れ、くもり、雨、雨または雪、雪)が更新されます。

全国各地の気象観測を行っているアメダスでは、天気の観測は行っていないため、今回の検証では実際の天気として気象庁の推計気象分布を用いました。

検証の対象とする予報と時間帯

  • 予報の発表時間:17時発表の翌日の予報
  • 対象となる推計気象分布の時間:翌日の1時から24時の毎時天気

予報と推計気象分布を比較する地点

  • 全国を網羅する代表地点141地点

天気の評価

実際の天気(推計気象分布)と予報の天気マークを比較し、正しい天気を予報できたかどうかから適中率を算出しています。

なお、実際の天気として用いる気象庁の推計気象分布と気象庁の予報として用いる天気分布予報では、天気を「晴」「曇」「雨」「雨または雪」「雪」の5種類で表現しています。

このうち、「雨または雪」は、雨もしくは雪のいずれかであることを表していますが、JWA統合気象予測にはこの予報種別が存在しないため、「みぞれ」を「雨または雪」として検証しています。

対象期間

  • 2024年1月~3月(1か月ごとに平均を算出)

日本気象協会の天気予報サービス

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