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Forecast accuracy

日本気象協会の天気予報精度検証結果(2024年)

2025.03.10

日本気象協会は、2023年に独自気象予測「JWA統合気象予測」を開発し、日本気象協会が提供している各種気象サービスに対して高精度・高頻度・高解像度の気象予測を提供しています。
【日本気象協会】JWA統合気象予測

日本気象協会の天気予報の「当日の降水の有無の適中率」と「翌日における1時間ごとの天気予報の適中率」の評価に2024年10月~12月を加え、各指標の年間適中率を算出しました。
今回検証を行った2024年10月~12月について、どちらの指標でも、日本気象協会の方が気象庁よりも精度の高いことを確認しました。

天気予報にはさまざまな要素があり、「天気予報の精度」にも多数の指標があります。
日本気象協会では、「今日、雨が降るか、降らないか」「明日は、いつ、どんな天気になるのか」を正確に予測できたかを「適中率」で継続的に評価しています。

また、今回は2024年の最高気温と最低気温の予報精度についても検証を行いました。
その結果、翌日~7日先までの最高気温・最低気温で、JWA統合気象予測の方が気象庁の予報よりも、気温予報の誤差が小さく、精度が高いことを確認しました。

日本気象協会では、今後も予報精度向上に努めていきます。

「当日の降水の有無の適中率」の検証結果(2024年1月~12月)

2024年10月~12月にかけての毎朝5時に発表した全国の天気予報において、「雨が降ると予報した日に、実際に雨が降ったか」という点に着目した、当日の降水の有無の適中率について検証を行いました。

検証の結果、「JWA統合気象予測」の適中率は、89~90%となり、同じ評価結果を公開している気象庁の精度を上回りました。

また、2024年の1年間の「JWA統合気象予測」の「当日の降水の有無の適中率」は89%となり、前年2023年の1年間の年間適中率よりも1%向上しました。

日本気象協会の「朝5時発表の当日の降水の有無の適中率」(2024年1月~12月)
2024年1月~12月 日本気象協会の「朝5時発表の当日の降水の有無の適中率」

「当日の降水の有無の適中率」は当日の朝(5時)に発表された予報をもとに、その日(5~24時)に合計1mm以上(雪の場合は0.5mm以上)の降水があるかどうかを評価します。

このため、ある地点で雨が降る時間帯が予報と実況で異なっていたとしても、当日のどこかの時間帯で雨が降れば(もしくは雨が降らなければ)、天気予報が当たった(適中)として評価されます。
「当日の降水の有無の適中率」の算出方法 詳細

日本気象協会では、ある地点で“当日どこかの時間帯に雨が降る”という予報だけでなく、“その日の14時に雨が降る”と予想したら、実際にその時間帯から雨が降り出すといった1時間ごとの天気予報も適中させることが必要であると考えています。

そのため「当日の降水の有無の適中率」だけでなく、「翌日における1時間ごとの天気の適中率」についても検証を行っています。

翌日における1時間ごとの天気の適中率の検証結果(2024年1月~12月)

夕方(17時)に発表した141地点(全国を網羅する代表都市)の翌日の1時間ごとの天気予報を調査対象とし、1時間ごとの天気(晴れ・曇り・雨・みぞれ(雨または雪)・雪)の予報が、実際の天気を当てることができていたか確認しました。

2024年10月~12月の予報を検証した結果、「JWA統合気象予測」の適中率は10月が68%、11月が72%、12月が69%と、いずれの月においても気象庁の適中率を上回りました。

日本気象協会の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」(2024年1月~12月)
2024年1月~12月 日本気象協会の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」

10月~12月の3か月間でみると、「JWA統合気象予測」の適中率は気象庁を平均で6ポイント上回る結果となりました。
また、2024年の1年間の「JWA統合気象予測」の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」は70%になりました。

翌日における1時間ごとの天気の適中率 算出方法

「翌日における1時間ごとの天気の適中率」は、予報として日本気象協会の「JWA統合気象予測」と気象庁の「天気分布予報」の翌日の天気予報を用い、実際の天気として気象庁の推計気象分布の「天気マーク」を用いて、1時間ごとに比較し、予報の適中・不適中を判定しています。

日本気象協会の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」算出方法
日本気象協会の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」算出方法

「翌日における1時間ごとの天気の適中率」の算出方法 詳細

2024年の最高気温・最低気温の予報精度

2024年1年間の翌日~7日先までの最高気温、最低気温の予報精度についても、JWA統合気象予測と気象庁の予報を検証しました。

その結果、翌日~7日先までの全ての予報期間で、JWA統合気象予測の方が気象庁の予報よりも、気温予報の誤差(RMSE)が小さくなりました。
RMSEは予報と実際の気温の誤差を示すため、値が小さいほど予報が実際の気温に近いことを表します。

2024年1月~12月 日本気象協会の「翌日~7日先までの最高気温の予報精度」
2024年1月~12月 日本気象協会の「翌日~7日先までの最高気温の予報精度」
2024年1月~12月 日本気象協会の「翌日~7日先までの最低気温の予報精度」
2024年1月~12月 日本気象協会の「翌日~7日先までの最低気温の予報精度」

最高気温・最低気温の検証方法

  • 期間:2024年1月1日~2024年12月31日
  • 予報期間:翌日~7日先
  • 要素:日最高気温、日最低気温
  • 地点:気象官署56地点
  • 予報
    日本気象協会 JWA統合気象予測(最高気温、最低気温) 11時時点の予報
    気象庁 天気予報(最高気温、最低気温) 11時時点の予報
  • 実際の気温
    気象庁のアメダス(AMeDAS)の観測値(日最高気温、日最低気温)
  • 検証方法
    予報値と観測値から、誤差の大きさを表す指標の一つであるRMSE(Root Mean Squared Error)を算出し、比較する。

天気予報専門メディア「tenki.jp」の更新回数増加・天気マークの改良

日本気象協会が発表する気象情報をWebサイト/スマートフォンアプリで提供している天気予報専門メディア「tenki.jp(てんきじぇーぴー)」では、従来よりも精度が高く、ひと目で理解しやすい天気予報を提供するため、2024年12月18日に天気予報更新回数の増加や、天気マークの改良など、サービス機能の改善を行いました。

天気予報の更新回数の増加

日々提供している今日・明日の天気、1時間天気、2週間天気などの天気予報の更新回数を1日最大14回から24回へと増加させました。
これにより、1時間ごとに最新の気象データを加味した、より精度の高い天気予報の提供が可能となります。

雨や雪の降る時間を反映した天気マークの表示

1日の天気の流れをより正確にお伝えするため、今日・明日の天気、2週間天気などの1日の天気を表す天気マークの改良を行いました。

これまで、1日のうちで雨や雪の降る時間の長さに関係なく、同じ大きさの傘マークや雪マークを使用していましたが、改良後は雨や雪が降る時間の長さに応じて天気マークが変化します。

【tenki.jp】天気マーク改良の詳細

日本気象協会では、皆さまにとって必要な情報とは何かを日々考え、今後も予報精度向上に努めていきます。

日本気象協会の天気予報サービス

ビジネスと気象には多くの関連性があり、「世界の全産業の1/3は何らかの気象によるリスクを抱えている」と言われています。

廃棄ロス・機会ロスの削減、省力化・効率化、コスト改善などビジネスにおけるさまざまなロスの削減に、日本気象協会の高精度な気象データをご活用ください。

  • ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」
    ビジネスパーソンや法人を対象としたビジネス向け天気予報アプリです。
    月額650円で、1kmメッシュで30日先までの天気・気温・風・日射といった気象要素を確認できるだけでなく、気象データをビジネスに活用するヒントコメントや前年値との比較、降雪確率予測など、ビジネスに特化した情報が利用可能です。
    各アプリストア(iOS/Android)からのサブスクリプション購入(月額650円)で、「biz tenki」を利用できます(無料トライアル期間あり)。
  • Weather Data API
    1kmメッシュで任意地点の気象データ(過去実況値、気象予測)を最大8週先まで取得できる天気予報API(Web API/JSON形式)です。
    天気、気温、降水確率のほか、人の気温の感じ方の違いを加味した「体感指数API」も提供しています。Weather Data APIは日本域のJapan版、日本国内外のGlobal版どちらもWEBからの申込が可能です。(一部データを除く)
  • 2年先長期気象予測
    日本気象協会では、業界で初めて、従来よりも精度が高く、予測期間の長い予測手法を開発しました。
    翌年度の年間計画策定や資材調達・発注、製造・販売・CM計画、新商品の開発といった重要なビジネスシーンにおいて、根拠ある意思決定を支援します。
    *2年先長期気象予測を活用した株式会社アダストリア様のファッションロス削減事例
  • 気象データ配信
    各種ビジネスの計画・予測に使用可能な今日・明日の天気予報から、最長2年先まで、お客様のニーズに合わせた長期間の気象予測情報を提供します。
    提供するファイル形式はCSV、PDF等、提供方法はメール送付、FTPなどご相談ください。

その他、カテゴリ別に最大6ヶ月先までの定量的な売上予測を出すお天気マーケット予報や、気象データを活用して廃棄ロスや機会ロスを削減する各種需要予測コンサルティングも行っています。

お気軽にお問い合わせください。