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日本気象協会の天気予報精度検証結果(2025年1月~3月)
2025.07.11
日本気象協会は、2023年に独自気象予測「JWA統合気象予測」を開発しました。
その後、日々の精度監視やご利用者の声を反映しながら、継続的な改善・改良に取り組み、日本気象協会が提供している各種気象サービスを通じて、高精度・高頻度・高解像度の「JWA統合気象予測」を提供しています。
*【日本気象協会】JWA統合気象予測
日本気象協会の天気予報について、2025年1月~3月の「当日の降水の有無の適中率」と「翌日における1時間ごとの天気予報の適中率」の評価を行いました。
どちらの指標でも、日本気象協会は気象庁と同等以上に精度が高いことを確認しました。
天気予報にはさまざまな要素があり、「天気予報の精度」にも多数の指標があります。
日本気象協会では、「今日、雨が降るか、降らないか」「明日は、いつ、どんな天気になるのか」を正確に予測できたかを「適中率」で継続的に評価しています。
2025年はイベントが実施される地点・日付の天気予報の適中率の検証を行います。
今回は、1月13日(成人の日)の東京都 世田谷区の「令和7年 世田谷区 二十歳のつどい」会場と、2月4日の北海道 札幌市「さっぽろ雪まつり(初日)」の大通会場の検証を行いました。
日本気象協会では、今後も予報精度向上に努めていきます。
「当日の降水の有無の適中率」の検証結果(2025年1月~3月)
2025年1月~3月にかけて、毎朝5時に発表した全国の天気予報において「雨が降ると予報した日に、実際に雨が降ったか」という点に着目し、「当日の降水の有無の適中率」の検証を行いました。
検証の結果、「JWA統合気象予測」の適中率は、86~88%となり、同じ評価結果を公開している気象庁の精度と同等以上であることを確認しました。

「当日の降水の有無の適中率」は、当日の朝5時に発表した予報をもとに、その日の5~24時に合計1mm以上(雪の場合は0.5mm以上)の降水があったかどうかを評価します。
このため、ある地点で雨が降る時間帯が予報と実際の観測が異なっていたとしても、当日のどこかの時間帯に雨が降れば(あるいは、雨が降らなければ)、天気予報は当たった(適中した)と評価されます。
*「当日の降水の有無の適中率」の算出方法 詳細
日本気象協会は「1時間ごとの天気予報も適中させること」が重要であると考えています。
ある地点で“当日どこかの時間帯に雨が降る”という予報だけでなく、“その日の14時に雨が降る”と予想し、実際にその時間帯から雨が降り出すという予測を早期にわかり対応できることが、日々の生活やビジネスの中で役に立つと考えているからです。
このため、我々は、「当日の降水の有無の適中率」だけでなく、翌日の1時間ごとの予測精度を向上することを目的に「翌日における1時間ごとの天気の適中率」についても検証を行っています。
翌日における1時間ごとの天気の適中率の検証結果(2025年1月~3月)
夕方17時に発表した全国を網羅する代表都市141地点の翌日の1時間ごとの天気予報を調査対象とし、1時間ごとの天気(晴れ・曇り・雨・みぞれ(雨または雪)・雪)の予報が、実際の天気を当てていたかを確認しました。
2025年1月~3月の予報を検証した結果、「JWA統合気象予測」の適中率は1月が67%、2月が70%、3月が69%と、いずれの月においても気象庁の適中率を上回りました。

1月~3月の3か月間を通してみると、「JWA統合気象予測」の適中率は気象庁の予報を平均で6ポイント上回る結果となりました。
翌日における1時間ごとの天気の適中率 算出方法
「翌日における1時間ごとの天気の適中率」は、予報として日本気象協会の「JWA統合気象予測」と気象庁の「天気分布予報」の翌日の天気予報を用いています。
実際の天気は、気象庁の推計気象分布の「天気マーク」を用い、1時間ごとに予報と比較し、適中・不適中を判定しています。

2025年 特定の地点・日付の天気予報の適中率を検証
2025年、日本気象協会では、全国で天気が重要となる屋外イベントが開催される日を中心に、特定地点・日付の天気予報の適中率を検証します。
検証日程・イベント
日付 | 場所 | イベント名称 |
---|---|---|
1月13日 | 東京都 世田谷区 | 令和7年 世田谷区 二十歳のつどい |
2月4日 | 北海道 札幌市 | さっぽろ雪まつり(初日) |
5月15日 | 京都府 京都市 | 葵祭 |
6月7日 | 石川県 金沢市 | 金沢百万石まつり(百万石行列) |
7月17日 | 京都府 京都市 | 祇園祭(前祭山鉾巡行) |
7月26日 | 東京都 台東区 | 隅田川花火大会 |
8月2日 | 新潟県 長岡市 | 長岡まつり大花火大会 |
8月7日 | 青森県 青森市 | 青森ねぶた祭(海上運行) |
9月14日 | 東京都 新宿区 | 東京世界陸上 |
10月22日 | 京都府 京都市 | 時代祭 |
11月15日 | 東京都 渋谷区 | 東京2025デフリンピック(開会式・初日) |
12月2日 | 埼玉県 秩父市 | 秩父夜祭 |
※今後開催されるイベントは予定となります。開催の有無や開催日は主催者の情報をご確認ください。
1月~3月の検証
1月13日 「令和7年 世田谷区 二十歳のつどい」(東京都 世田谷区)
東京都で最も人口の多い世田谷区で開催された「令和7年 世田谷区 二十歳のつどい」に対し、前日17時に発表した天気予報の適中率を検証しました。
検証地点は「令和7年 世田谷区 二十歳のつどい」が開催された、日本大学文理学部百周年記念館(東京都世田谷区桜上水4丁目2-50)です。
当日の天気は1日中晴れで、日本気象協会の予報は、深夜0時の1時間分の晴れを適中させることができなかったのみで、適中率は96%となりました。

2月4日 さっぽろ雪まつり(北海道 札幌市)
北海道札幌市の大通公園などで開催された雪と氷の祭典「さっぽろ雪まつり」について、初日である2月4日の大通公園に対し、前日17時に発表した天気予報の適中率を検証しました。(検証地点:北海道札幌市中央区大通西6丁目)
当日の天気は、朝まで雪、午前中は雪(みぞれ)や雨、昼頃に晴れ間があり、昼過ぎから夕方にかけては雪や曇り、夜は晴れ一時曇りとなりました。
1時間ごとの天気で比較した結果、日本気象協会の予報を適中しなかった時間帯もありましたが、午後には雪が止み曇りや晴れとなるという1日の大まかな傾向を前日時点で予測できていました。この日の適中率は58%となりました。

さまざまに天気が変化する状況において、時間のずれなく予報を適中させることは非常に難しいことです。日本気象協会では、日々の生活やビジネスに、より精度の高い天気予報をご活用いただけるよう、今後も、予測の改善に努めてまいります。
日本気象協会の天気予報サービス
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