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【防災レポート】2024年 前線に伴う今後の大雨・災害の見通し(第1報)
2024.09.20
日本気象協会は、前線に伴う今後の大雨と災害の見通し(9月20日7時時点)に関する情報を、防災レポート(第1報)として発表します。
ポイント
- 東北地方の日本海側では、前線が停滞する影響で9月20日(金)から22日(日)にかけて大雨となるおそれがある。
- 秋田県や岩手県、山形県では、22日(日)までの72時間雨量が400mmを超え、既往最大比が150%を超える可能性がある。
- 長時間の大雨となることから、やや強い雨が降っただけでも災害が発生する可能性があり、厳重な警戒が必要。
日本海から東北地方に向けて延びる前線の影響で、東北地方では20日(金)から雨が降り始めています。
前線は22日(日)にかけて東北地方に停滞する見込みで、特に東北地方の日本海側を中心に大雨への警戒が必要です。
日本気象協会独自のJWA統合気象予測では、20日(金)から22日(日)までの72時間雨量が東北地方の多いところで400mm前後に達するおそれがあります。
予想される雨量となった場合、これまでに観測された雨量の最大値との比(既往最大比※1)が150%を上回る可能性があります(図1)。
日本気象協会と静岡大学牛山素行教授との共同研究の結果(※2)によると、既往最大比が150%を超えると犠牲者の発生数が急増する可能性があり、災害発生危険度が極めて高いことから厳重な警戒が必要です。
今回の大雨の特徴は、72時間など長時間にわたって大雨が続くことです。
長時間大雨が続いて土壌の水分量が多くなった状況では、やや強い雨が降っただけでも土砂災害が発生することがあります。
山の近くなど災害の危険性があるところにお住まいの方は、雨が強くなってからではなく、早めの避難を心がけるようにしてください。
なお、今後の前線の位置によっては雨量の予測が大きく変化する可能性があります。
また、狭い範囲で強雨となると予測を上回る雨量となるおそれがあります。最新の気象情報を確認し、厳重な警戒をしてください。
本情報は2024年9月20日7時時点の予測資料から作成したものです。
最新の気象情報をご確認ください。
- ※1 既往最大比:解析雨量が1kmメッシュ化された2006年5月以降に観測された雨量の最大値との比のこと
- ※2 本間基寛,牛山素行:豪雨災害における犠牲者数の推定方法に関する研究,自然災害科学,Vol. 40,特別号,pp. 157-174,2021.
*日本気象協会の天気予報専門メディア【tenki.jp】では、「警報・注意報」「地震情報」「津波情報」「火山情報」「台風情報」などの防災情報を24時間365日提供しています。
遠藤 理(えんどう さとる)
一般財団法人 日本気象協会
社会・防災事業部 防災マネジメント課
水防グループ
気象予報士
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