日本気象協会、風車ハブ高さに対応した風力API「2週間風力発電出力予測API」を新たに提供開始～エネルギー事業者向けAPIサービス「ENeAPI」がさらに使いやすく～

2025.02.05

一般財団法人 日本気象協会（本社：東京都豊島区、理事長：渡邊 一洋、以下「日本気象協会」）は、エネルギー事業者向けAPIサービス「ENeAPI（エネエーピーアイ）」の新たな風力APIサービスとして、「2週間風力発電出力予測API」を2025年1月14日（火）に開始しました。

また同時に、すでに提供している「2週間風向風速予測API」を、お客さまの要望に応えて改良を行います。今回の改良により、風車ハブ高さに合わせた高精度な予測を利用いただけます。

日本気象協会の風力API

日本気象協会は、エネルギー事業者向けAPIサービスとして2020年からデータ提供を行っています。

＊【日本気象協会】日射量・太陽光発電出力予測APIを提供開始～任意地点の予測情報をAPIで容易に取得可能に～

今回、サービスラインナップを強化した風力APIは、風力発電事業者や小売電気事業者などによる電力の需給管理、需給ひっ迫に備えた対応に活用いただけます。

「ENeAPI」をさらに使いやすいサービスにするため、日本気象協会は、お客さまからのニーズに合わせた機能の充実と改良を続けていきます。

風向風速・風力発電出力予測の必要性

風力発電の国内導入量は年々増加しており、今後は陸上風力に限らず洋上風力の導入拡大も見込まれています。
また、2022年4月にはFIP制度（注1）が施行され、ウィンドファームを所有する発電事業者も日々の発電計画の作成・提出が必要となりました。

一方で、風力発電は天候や周辺地形に左右される不安定な電源であり、さらに設置した風車の種類によってハブ高さや発電特性などが異なります。
そのため、ウィンドファームの風向風速や風力発電出力を高精度に予測するためには、風車のハブ高さや発電効率も考慮する必要があります。

任意の高度で風向風速予測の提供が可能になった「2週間風向風速予測API」

「2週間風向風速予測API」の改良を行い、風車ハブ高さに合わせた任意の高度での風向風速予測が提供できるよう機能を向上しました。
地点ごとの風況分布を考慮し、高度10～200mまでの風向風速を高度0.1m単位で出力します。

風車ハブ高さや発電特性を踏まえた風力発電出力予測値を提供する新たな「2週間風力発電出力予測API」

新たに提供を開始する「2週間風力発電出力予測API」では、2週間風向風速予測の出力結果と風車諸元情報を組み合わせ、風車ハブ高さや発電特性を踏まえた風力発電出力予測値を出力します。

これにより、風力発電事業者や小売電気事業者などによる電力の需給管理や、需給ひっ迫に備えた対応などに活用いただけます。

サービスの提供仕様

• ※その他API（太陽光API、エネマネAPI、リスク情報APIなど）に関しては「ENeAPI」のサービス紹介ページをご参照ください。
• ※本サービスは、ご契約より最短10営業日でご利用いただけます。

日本気象協会では、本サービスのほか、風力発電事業者や小売電気事業者向けに風力発電出力予測サービス「SYNFOS-wind (シンフォス ウィンド)」を提供しています。
「SYNFOS-wind」は、対象地点に特化した予測式設定や、API以外の提供方法にも対応しており、お客さまごとのカスタマイズに柔軟に対応することができます。

サービスの利用用途

• 風力発電所（陸上・洋上）を対象とした発電販売計画の作成支援
• 最大2週間先までを対象とした需給管理や電力取引などに関わる計画作成支援
  （「翌日計画」「翌々日計画」の作成にも活用可能）
• 電力市場にインパクトを与える需給ひっ迫リスクを早期把握するための基礎情報

サービスに関するお問い合わせ（法人向け）

こちらからお問い合わせください。

※「ENeAPI」は日本気象協会の登録商標（登録第6574904号）です。

（注1）FIP制度：「フィード・イン・プレミアム」のことで、再生可能エネルギーにより発電した電力を発電事業者自らが電力市場で売電することを原則としている。その売電の際、変動する市場価格にプレミアム（上乗せ価格）をつける制度を指す。