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「需給調整市場価格予測」の一次調整力・一次調整力オフラインの価格予測を開始 落札価格を30分単位で予測
2026.09.04
日本気象協会は、「需給調整市場価格予測」を拡充し、需給調整市場(EPRX(注1)が運営)の取引商品である「一次調整力(注2)」および「一次調整力オフライン(注3)」に対応した価格予測の提供を2026年8月26日(水)から開始しました。
日本気象協会は、これまで提供してきた「三次調整力②」の価格予測に加え、新たに「一次調整力」および「一次調整力オフライン」の価格予測に対応します。
各取引商品の価格を30分単位で予測することにより、エネルギー関連事業者、リソースアグリゲーター(注4)、蓄電池事業者などの戦略的な電力取引や需給運用における意思決定を支援します。
この記事のポイント
- 「需給調整市場価格予測」にて、「一次調整力」「一次調整力オフライン」の価格予測を新たに提供
- 翌日の最高・平均・最低落札価格を30分単位で予測、需給調整市場の制度変更にも対応
- スポット市場価格予測との組み合わせにより、売電先市場の選択や売電計画の策定を支援
| スポット市場価格予測 | 需給調整市場価格予測 | |
|---|---|---|
| 市場区分 | 卸電力取引市場(JEPXが運営) | 需給調整市場(EPRXが運営) |
| 予測対象 | 前日スポット市場 | 【NEW】 一次調整力 一次調整力オフライン |
| 三次調整力② |
※二次①②、三次①・複合商品にも順次対応予定です。
注1)EPRX(Electric Power Reserve eXchange)
一般社団法人 電力需給調整力取引所。電力の需給バランスを調整するための「調整力」を、広域的かつ効率的に取引する需給調整市場の運営主体。
注2)一次調整力
電力需要や再生可能エネルギー出力の短時間の変動、電源脱落などに対応する調整力。周波数変動に対して10秒以内に応動し、5分以上継続する商品として、2024年度から需給調整市場で取引が開始された。
注3)一次調整力オフライン
一次調整力のうち、専用線によるオンライン監視ではなく、事後の応動実績データ提出により参加できる方式。専用線構築に伴う負担を抑え、蓄電池やDRなどの多様なリソースの市場参加を促すために設けられている。
注4)リソースアグリゲーター
複数の分散型電源や蓄電池などを束ねて、需給調整市場などに一括して参加する事業者。リソースの集約により調整力を提供する。
目次
一次調整力・一次調整力オフラインの価格予測を新たに提供
「需給調整市場価格予測」は、需給調整市場の取引価格を30分単位で予測し、APIなどを通じてオンラインで提供する法人向けサービスです。
今回、新たに以下の商品を予測対象に追加しました。
- 一次調整力
- 一次調整力オフライン
一次調整力は、電力需要や再生可能エネルギー出力の短時間の変動、電源脱落などに対応する調整力です。周波数変動に対して10秒以内に応動し、5分以上継続する商品として、2024年度から需給調整市場で取引が開始されました。
一次調整力オフラインは、一次調整力のうち、専用線によるオンライン監視ではなく、事後の応動実績データ提出により参加できる方式です。専用線構築に伴う負担を抑え、蓄電池やDRなどの多様なリソースの市場参加を促すために設けられています。
今後は「二次調整力①」「二次調整力②」「三次調整力①」「複合商品」(注5)にも対応し、対象商品をさらに拡充する予定です。
注5)二次調整力①②・三次調整力①・複合商品
需給調整市場で取引される対象商品。数分~数十分といった調整力の応動時間や指令方式などの違いにより「二次調整力①②」「三次調整力①」などに分類されている。複合商品は「一次調整力」「二次調整力①②」「三次調整力①」を組み合わせて取引される商品である。
制度変更を踏まえた価格予測の重要性
再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、電力の需給バランスはこれまで以上に大きく変動しやすくなり、電力系統の安定運用を支える調整力の重要性が一層高まっています。
こうした中、需給調整市場では商品区分ごとの価格動向を的確に把握し、適切な入札判断や収益性評価を行うことが重要となっています。また、市場制度の変更や取引対象の拡大を背景に、より実務に即した価格予測情報へのニーズも高まっています。
日本気象協会の「需給調整市場価格予測」は、2026年3月から導入された「30分ブロック単位の入札」のほか、上限価格の設定や、2026年9月から適用される上限価格の引き下げなど、需給調整市場の制度変更にも対応しています。
なお、一次調整力、二次調整力①および複合商品の上限価格は、2026年9月1日実需給分から10.00円/ΔkW・30分となります。一次調整力オフラインには、一次調整力の上限価格が適用されます。
(【電力需給調整力取引所】 上限価格)
気象予測や電力需要予測のノウハウを価格予測に活用
「需給調整市場価格予測」では、以下の情報などを活用して価格を予測します。
- 需給調整市場価格
- スポット市場価格
- 電力需要
- 気象予測データ(気温・日射量など)
- カレンダー情報
日本気象協会がこれまで「スポット市場価格予測」、「需給調整市場価格予測」、「電力需要予測」などの提供を通じて培ってきたノウハウと予測技術を活用することで、より精緻な予測が可能となります。
スポット市場価格予測との組み合わせで売電先市場の判断を支援
卸電力取引市場(JEPX(注6)が運営)を対象とした「スポット市場価格予測」と組み合わせることで、両市場の予測価格を比較し、売電先市場や売電計画を検討できます。
例えば、需給調整市場の落札価格予測が前日スポット市場価格予測より高い場合に、需給調整市場への入札を検討するといった判断に活用できます。
※一般社団法人 電力需給調整力取引所「需給調整市場 取引実績データ」をもとに日本気象協会にて編集
注6)JEPX(Japan Electric Power Exchange)
卸電力取引所。発電事業者と小売電気事業者などが需給に基づいて電力の売買を行う。
想定される活用場面
| 想定利用者 | 活用できる判断 |
|---|---|
| エネルギー関連事業者 | スポット市場と需給調整市場を比較した売電先電力市場の判断 |
| 蓄電池事業者 | 系統用蓄電池(注7)の売電計画、運用方針、収益性の検討 |
| リソースアグリゲーター | 売電計画や入札方針の策定、収益性評価 |
| 電力トレーディング事業者 | 市場ごとの売電収益性の比較 |
| 蓄電運用システム事業者 | 蓄電池の最適制御に使用する入力データ |
注7)系統用蓄電池
電力系統(送配電網)に直接接続される大規模な蓄電池。電力網全体の安定化と需給調整を行う。
「需給調整市場価格予測」の提供仕様
| 予測種別 | 翌日予測 |
|---|---|
| 予測期間 | 翌日受渡分 |
| 発表回数 (発表時刻) |
1日2回 (受渡日の前々日15時、前日08時) |
| 予測対象 |
需給調整市場 一次調整力 最高/平均/最低 落札価格 一次調整力オフライン 最高/平均/最低 落札価格 三次調整力② 最高/平均/最低 落札価格 (円/kW・30分、1日48コマ) |
| 提供方法 | オンライン配信(API連携、メール配信など) |
| ファイル形式 |
JSON形式・CSV形式(API) XML形式(メール) |
※今後、二次①②・三次①・複合商品にも順次対応予定です。
「プライス予測(電力取引価格予測)」について
「需給調整市場価格予測」は、日本気象協会の法人向けサービス「プライス予測(電力取引価格予測)」の一つです。
「プライス予測」では、「需給調整市場価格予測」と「スポット市場価格予測」を提供し、電力市場取引における市場選択、売電計画、蓄電池運用などの意思決定を支援します。
サービスの提供内容、API連携、導入に関するお問い合わせは、以下のページをご覧ください。
*プライス予測(電力取引価格予測)の詳細・お問い合わせはこちら
需給調整市場価格の変動要因や、スポット市場価格予測との使い分けについては、以下の記事で詳しく解説しています。