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2026年の台風傾向予想|9月・10月の発生・接近傾向【7月30日時点】

2026.07.30

公開:2026年6月2日
最終更新:2026年8月27日

2026年は8月24日までに速報値で21個の台風が発生し、平年を上回るペースです。

日本気象協会の予報では9月・10月の日本への台風接近※1数は平年並みの見通しですが、発達した台風、動きの遅い台風、台風から離れた地域での大雨には引き続き注意が必要です。

台風発生後は最新の進路情報を確認してください。

【tenki.jp】台風情報

2026年9~10月の台風傾向予想(2026年7月30日時点)のポイント

  • 9~10月:日本への接近数は平年並みの予想
  • 注意点:接近数が平年並みでも、台風の強さ・進路・移動速度や前線との位置関係によって、影響が大きくなったり長引いたりする可能性があります。

本文では、企業が事前に確認したい台風による影響と判断ポイントを解説します。

※1 日本列島への台風の接近:台風の中心が国内のいずれかの気象官署等から300km以内に入ることを指します。

目次

2026年の台風の発生・接近状況

2026年は、1月から5月まで毎月台風が発生しました。その後、6月に2個、7月に5個、8月は24日までに8個発生し、2026年の台風発生数は合計21個となっています。

1月から8月までの台風発生数の平年値は合計13.6個です。2026年は8月24日時点で21個と、平年より速いペースで台風が発生しています。

日本への接近数も多く、6月には3個の台風が接近し、平年の0.8個を大きく上回りました。7月は1個、8月は20日までに2個が日本へ接近しています。

9月、10月の台風発生数・接近数の予想

日本気象協会が特許技術を用いて開発した「2年先長期気象予測モデル」での解析によると、台風の発生数は8月から9月は平年並み、10月は平年並みか少ない見込みです。

一方、日本への接近数は、9月と10月は平年並みとなる予想です。

【日本気象協会】台風の発生数と接近数(平年値・予測値)[2026年7月30日発表]
【日本気象協会】台風発生数(予想)[2026年7月30日発表]
【日本気象協会】台風接近数(予想)[2026年7月30日発表]

9~10月は接近数が平年並みでも油断できない

9月と10月の日本への接近数は、いずれも平年並みの予想です。ただし、接近数が平年並みであっても、企業活動へのリスクがいつもと同じになるとは限りません。

台風の強さ、進路、移動速度、前線との位置関係によっては、一つの台風による雨や風、波の影響が大きくなったり、長期間に及んだりする可能性があります。

ただし、1か月程度先の予測では、個々の台風が発生する日時や場所、具体的な進路を特定することはできません。発生数や接近数はシーズン全体の傾向として捉え、台風発生後は最新の進路予報を確認する必要があります。

シナリオ型台風予測情報

2026年夏から秋の台風で注意すべき4つのポイント

1.台風接近前に危険な暑さとなる可能性

台風が日本の南から北上すると、台風周辺の暖かい空気が日本付近へ流れ込みます。このため、台風による雨や風の影響が現れる前から、猛烈な暑さとなる可能性があります。

特に、台風に向かって吹く風が山を越えて吹き下ろす地域では、フェーン現象によって気温が急上昇することがあります。日本海側を中心に、体温を上回るような危険な暑さとなるおそれもあります。

*関連記事:フェーン現象とは?企業が注意すべき局地的な高温リスクと暑熱対策

屋外で台風への備えを行う場合は、気温や暑さ指数(WBGT)を確認し、作業時間の短縮、こまめな休憩、水分・塩分補給などの熱中症対策を徹底してください。

*関連記事:職場の熱中症対策は暑さ指数(WBGT)でどう判断する?現場確認・アラート・データ連携の使い分け

2.台風の動きが遅く、影響が長引く可能性

夏は、台風を動かす上空の風が比較的弱いため、台風の移動速度が遅くなったり、複雑な進路を取ったりする場合があります。

台風の速度が遅い場合、同じ地域で大雨や暴風、高波が長く続くおそれがあります。また、台風が通過した後、すぐに天候が回復するとは限りません。

交通機関の運休や道路の通行止め、停電などが長期化する可能性も考慮し、時間に余裕を持って計画変更や事業活動を判断することが重要です。

*関連記事:台風による運行判断・配送遅延・輸送ルート別リスクを確認する

3.台風から離れた地域でも大雨となる可能性

台風から離れた場所でも、前線が停滞している場合には、台風周辺の暖かく湿った空気が前線へ流れ込んで前線の活動が活発になり、大雨となることがあります。

この場合、台風の中心が接近する前から雨が強まったり、台風の通過後も前線による雨が続いたりする可能性があります。このため、台風の進路から離れている地域でも、気象情報をこまめに確認する必要があります。

台風情報を確認する際は、台風の中心位置や予報円だけでなく、前線の位置、雨雲の動き、地域ごとの防災気象情報も併せて確認してください。

4.秋にかけては発達した台風の接近に注意

気象庁によると、2026年春からエルニーニョ現象が続いているとみられます。

エルニーニョ現象が発生している年は、北太平洋西部における台風の発生位置が、平年より南東側に偏りやすくなる傾向があります。日本から離れた海域で台風が発生した場合、日本付近へ接近するまでに暖かい海上を長く進み、十分に発達した状態で接近するおそれがあります。

【日本気象協会】秋の台風の経路傾向

エルニーニョ現象は秋にかけて続く予想ですが、9~10月の台風発生数・接近数自体はおおむね平年並みの見通しです。
発生数や接近数が平年を上回らなくても、一つの台風による雨、風、波の影響が大きくなる可能性があるため、台風シーズン後半まで注意が必要です。

台風が企業活動に与える影響

台風は、接近前から通過後まで、物流、製造、店舗運営、屋外作業、イベント運営など、幅広い企業活動に影響します。

特に2026年夏は、台風接近前の暑さ、動きの遅い台風、台風から離れた地域での大雨を考慮し、台風の最接近時刻だけでなく、その前後を含めて業務への影響を確認・判断する必要があります。

影響領域 想定されるリスク 判断が必要になること
物流・配送 道路の通行止め、港湾・空港の停止、配送遅延 出荷前倒し、配送ルート変更、納品日の調整
製造・拠点運営 停電、浸水、設備被害、従業員の出勤困難 操業継続・停止、設備保全、在庫確保、シフト変更
小売・店舗 来店者数の減少、臨時休業、需要変動、納品遅延 営業時間変更、在庫調整、発注変更、販促の停止・変更
建設・屋外作業 強風、大雨、資材の飛散、接近前後の危険な暑さ、作業員の安全確保 作業中止、工程変更、作業時間短縮、安全対策
イベント 交通機関への影響、会場の安全確保、来場者の移動困難 中止・延期、開催時間変更、告知タイミング
自治体・インフラ 避難対応、住民周知、設備保全 事前配備、注意喚起、復旧体制

台風時の物流では、進路だけでなく、輸送ルート上で「どの気象リスクが、いつ、どの程度影響するか」を確認することが重要です。直前になるほど、迂回、前倒し配送、納品日変更などの選択肢が限られるため、早い段階から関係者間で対応を整理する必要があります。

*関連記事:台風による運行判断・配送遅延・輸送ルート別リスクを確認する

台風発生・接近前に企業が確認しておきたいこと

企業の台風対策では、気象情報を見るだけでなく、その情報を基に「いつ、誰が、どの基準で判断するか」をあらかじめ整理しておくことが重要です。

複数拠点を持つ企業や、物流・店舗・屋外作業を伴う企業では、地域ごとのリスクの違いを考慮する必要があります。

台風の発生・接近前には、以下の項目を確認しておくとよいでしょう。

  • 拠点・店舗・工場の浸水リスク、停電リスクを確認する
  • 台風接近時の出退勤、在宅勤務、休業判断の基準を確認する
  • 物流遅延・納品遅れに備え、代替ルート、前倒し出荷、在庫を確認する
  • 屋外作業・イベントの中止・延期の判断基準を整理する
  • 気象情報、警報・注意報、交通情報を確認する担当者と連絡経路を決める
  • 顧客、取引先、従業員への連絡手段を確認する
  • 台風通過後の設備確認、業務再開、配送再開の判断基準を決める
  • 屋外の設備点検は暑さにも留意して行う

判断基準があいまいな場合、対応が遅れたり、拠点ごとに判断が分かれたりする可能性があります。
台風が発生する前から基本的な体制を確認し、発生後は予測の更新に応じて具体的な対応へ移行することが重要です。

時間軸別に活用したい気象情報・サービス

台風対策では、シーズン全体の傾向を把握する情報と、個別の台風発生後に確認する情報で役割が異なります。

シーズン前や数か月前には発生・接近傾向を確認し、台風発生後は複数の進路シナリオ、接近が近づいた段階では拠点や輸送ルートごとの影響を確認します。

時間軸 主な判断 活用しやすい情報・サービス
数か月前〜シーズン前 事業計画、在庫計画、要員配置、防災体制の確認 2年先長期気象予測
台風発生後〜10日前 進路の複数可能性、影響地域、初動対応 シナリオ型台風予測情報
最大14日前〜当日 拠点ごとの大雨・水害リスク、休業・出社抑制判断、設備保全 事業者様向け 気象リスク対策情報
最大6日前〜当日 輸送可否、配送ルート、荷主・納品先との調整 物流向け GoStopマネジメントシステム

シーズン前の計画には「2年先長期気象予測」

2年先長期気象予測では、月別の台風発生数・接近数の見通しに加えて、気温、降水量、降雪量、日照時間などの長期予測を提供しています。台風シーズンの傾向を早めに把握することで、防災体制、要員配置、在庫、設備点検などの中長期的な計画に活用できます。

*詳細資料のダウンロード:2年先長期気象予測の詳細・資料請求

台風発生後の初動には「シナリオ型台風予測情報」

台風の進路予測には不確実性があり、進路が少し変わるだけでも、影響を受ける地域や時間帯、雨・風の強さが変わります。
シナリオ型台風予測情報では、最大10日先まで、複数の確率付き進路シナリオを提供します。進路シナリオ別の雨量予測や波浪予測も提供できるため、物流、拠点運営、店舗運営、イベント判断などの初動を早めやすくなります。

拠点ごとの大雨・水害リスクには「事業者様向け 気象リスク対策情報」

台風による影響は、進路や雨雲のかかり方によって、地域ごとに異なります。
自社の工場、店舗、営業所、物流拠点など、拠点ごとの大雨・水害リスクを早めに把握したい場合は、事業者様向け 気象リスク対策情報で、事業拠点ごとの大雨リスクを最大14日前から確認できます。
雨量予測、既往最大比、風向・風速、WBGT近似値などを活用し、作業工程の調整、止水板の設置、車両・機械の退避、休業・出社抑制などの判断を支援します。

日々の現場判断には「biz tenki」

「biz tenki」は、業務判断に必要な気象情報を確認できる法人向け天気予報アプリです。
1kmメッシュの地点別予報、30日先までの日別予報、大雨・暴風・降雪などの気象災害リスク確率予測を確認できます。台風発生時だけでなく、日常的な作業、店舗運営、需要・在庫管理などの判断にも活用できます。

物流の輸送判断には「GoStopマネジメントシステム」

物流向け GoStop マネジメントシステムでは、高速道路、国道、鉄道、海運、航空を対象に、悪天候による輸送影響リスクを最大6日前から確認できます。台風接近時の運行継続、迂回、待機、出荷前倒しなどの判断や、荷主・納品先との調整に活用できます。

まとめ

2026年は、8月24日までに速報値で21個の台風が発生し、平年を上回るペースとなっています。

2026年夏から秋の台風では、発生数・接近数だけでなく、台風接近前の危険な暑さ、動きの遅い台風による影響の長期化、台風から離れた地域での大雨、発達した台風の接近にも注意が必要です。

企業では、シーズン全体の見通し、複数の進路シナリオ、拠点・輸送ルートごとのリスクを時間軸に応じて確認し、操業、物流、出勤、屋外作業などの判断を早めに行うことが重要です。

FAQ|2026年の台風に関するよくある質問

Q.2026年9月・10月の台風は多い予想ですか?

A.9月・10月の日本への接近数は平年並みの予想です。ただし、接近数が平年並みでも、台風の強さや移動速度、前線との位置関係によって影響が大きくなる可能性があります。

Q.2026年の台風は多いですか?

A.2026年は、8月24日までに速報値で21個の台風が発生しています。1月から7月までの平年値は合計13.6個で、8月下旬時点では平年を上回るペースです。ただし、9月の月別発生数は平年並み、10月は平年並みか少ない予想です(2026年7月30日時点)。

Q.台風が離れていても大雨や暑さの影響はありますか?

A.あります。台風周辺の暖かく湿った空気が前線へ流れ込むと、台風から離れた地域でも大雨になることがあります。また、台風接近前には暖かい空気の流入やフェーン現象によって、危険な暑さとなる場合があります。

Q.2026年秋の台風で注意すべき点は何ですか?

A.秋にかけて、発達した台風が接近する可能性があります。9月から10月の台風接近数はおおむね平年並みの予想ですが、エルニーニョ現象は秋にかけて続く予想のため、発達した台風が接近するおそれがあります。発生数や接近数が平年を上回らなくても、一つの台風による雨、風、波の影響が大きくなる可能性にも注意が必要です。

Q.台風発生後、企業はどの情報を確認すべきですか?

A.台風の進路、強さ、接近時期だけでなく、複数の進路シナリオ、雨・風の影響時間、拠点ごとの水害リスク、輸送ルートへの影響を確認する必要があります。予測期間や目的の異なる情報を使い分け、対応の選択肢が多い段階から準備を始めることが大切です。

プロフェッショナル紹介

小越 久美(おこし くみ) 一般財団法人 日本気象協会 防災・気象DX本部

小越 久美(おこし くみ)

一般財団法人 日本気象協会 防災・気象DX本部 気象DX事業部 シニアデータアナリスト
気象予報士・データ解析士・健康気象アドバイザー・防災士

筑波大学第一学群自然学類地球科学専攻(気候学・気象学)卒。
2004年から2013年まで、日本テレビ「日テレNEWS24」にて気象キャスターを務める。

筑波大学 植田宏昭教授の助言・協力のもと、季節予報の新たな技術開発に取り組み、気象業界で初めて最長2年先までの気象予測手法を開発。食品、日用品、アパレル、エネルギー業界向けに「2年先長期気象予測」(特許第7569539号)を使った気象コンサルティングを行っている。

「季節予報の基盤技術の開発に基づく社会実装の振興」により令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞(科学技術振興部門)」を受賞。

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