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2026年夏はどんな夏だった?気温・降水量・台風の特徴と企業が押さえたいポイントを解説

2026.10.05

2026年夏は、西日本を中心に記録的な高温と少雨となった一方、東日本太平洋側では台風や「令和8年8月千葉豪雨」などの影響で降水量がかなり多くなりました。また、夏の台風発生数は平年を大きく上回りました。

2026年夏の特徴は、単に「暑い夏」だったことではありません。高温・少雨・局地的大雨・台風の影響が、地域や時期によって異なる形で現れた点にあります。

この記事のポイント

  • 2026年夏は西日本を中心に高温・少雨となる一方、東日本太平洋側では多雨となり、地域差の大きい夏となった。
  • 全国の夏平均気温は2025年より低かったが、40℃以上は延べ36地点で2010年以降最多となり、台風発生数も17個と平年を大きく上回った。
  • 企業活動では、2026年の実績をそのまま次年度計画の前提とせず、自社の拠点・商圏の気象と事業実績を照らし合わせ、将来の気象予測も確認することが重要。

本記事では、2026年夏の3つの特徴を整理し、企業が自社の実績や今後の計画を考える際に押さえたいポイントを解説します。

目次

2026年夏の3つの特徴

2026年夏は、暑さや雨の現れ方に地域差がみられたほか、台風の発生数にも特徴がみられました。

まずは、この夏を特徴づけた3つのポイントを確認します。

2026年夏のポイント 主な特徴
①西日本を中心とした高温 北・西日本で気温がかなり高く、西日本は1946年以降3位の高温。
40℃以上の酷暑日は22地点、延べ36地点で観測。
②少雨と局地的大雨の地域差 西日本日本海側では少雨となった一方、東日本太平洋側や沖縄・奄美では降水量が多かった。「令和8年8月千葉豪雨」も発生。
③平年を上回る台風発生数 夏の台風発生数は17個で、平年の11.1個※1を上回り、1951年以降3位タイ。

※1 月別の台風発生数平年値の夏(6月~8月)の合計値。

データで振り返る2026年夏の気温・降水量・台風

2026年夏の日本の平均気温は平年差+1.02℃で、1898年の統計開始以降5番目に高くなりました。
全国平均では2025年の+2.36℃より低かった一方、40℃以上を観測した延べ地点数や台風発生数は2025年を上回りました。

2026年夏の特徴は、全国平均の暑さだけでは捉えられません。主な指標を2025年や平年と比較すると、次のようになります。

項目 2025年 2026年
日本の夏の平均気温の平年差 +2.36℃
(1898年以降1位)
+1.02℃
(1898年以降5位)
最高気温35℃以上の猛暑日 延べ9,385地点 延べ7,529地点
最高気温40℃以上の酷暑日 延べ30地点 延べ36地点
(2010年以降最多)
降水量の平年比
  • 北日本:81%(平年より少ない)
  • 東日本:75%(平年よりかなり少ない)
  • 西日本:83%(平年より少ない)
  • 沖縄・奄美:83%(平年並)
  • 北日本:105%(平年並)
  • 東日本:124%(平年よりかなり多い)
  • 西日本:91%(平年並)
  • 沖縄・奄美:96%(平年並)
台風の傾向
  • 発生数:14個
  • 接近数:10個
  • 発生数:17個(1951年以降3位タイ)
  • 接近数:8個
    ※台風第15号は過去にあまり例のない経路

※接近数は、台風の中心が国内のいずれかの気象官署等から300km以内に入った場合

2026年は、全国の夏平均気温や猛暑日の延べ地点数では2025年を下回りました。一方、40℃以上の極端な高温を観測した延べ地点数や台風発生数は2025年を上回っています。
このため、2026年夏は「2025年ほど全国的に高温ではなかったものの、地域によって極端な高温が発生し、台風も多かった夏」と言えるでしょう。

雨の傾向については、2025年は北・東日本太平洋側を中心に少雨が目立ちました。
2026年は、雨の多い地域と少ない地域が分かれ、西日本日本海側などで少雨となる一方、東日本太平洋側や沖縄・奄美では多雨となりました。

1.西日本を中心に記録的な高温、酷暑日は延べ36地点

2026年夏の平均気温は、北日本と西日本で平年差+1.2℃となり「かなり高い」、東日本では+0.8℃で「高い」と評価されました。特に西日本は、1946年の統計開始以降で3番目に高い夏となりました。

主な記録を整理すると、次のとおりです。

  • 2026年夏の日本の平均気温は平年差+1.02℃、1898年以降5位
  • 北日本・西日本は平年差+1.2℃、東日本は+0.8℃
  • 西日本は1946年以降3位の高温
  • 40℃以上の「酷暑日」:22地点、延べ36地点で2010年以降最多
  • 全国の猛暑日の延べ地点数:7,529地点
  • 全国平均では2025年より高温の程度は弱かったが、局地的には極端な高温が発生

こうした高温となった主な要因は、偏西風が日本付近で平年より北を流れ、西日本付近が上空から地上まで発達した高気圧に覆われたことです。下降気流、強い日射、暖かい空気の流入が重なりました。また、西日本の高温には、地球温暖化による気温の底上げも影響したと分析されています。

*【気象庁】2026年7月中旬~下旬の顕著な高温と今後の見通しについて

*夏の高温に関係する太平洋高気圧の仕組みや、梅雨・台風との関係については、関連記事「太平洋高気圧とは?夏の暑さ・梅雨・台風との関係を解説」をご覧ください。

2.西日本の少雨と東日本太平洋側の多雨が併存

2026年夏は、地域による降水量の差が非常に大きかった点も特徴です。

夏全体では、東日本太平洋側の降水量が平年比133%、沖縄・奄美が148%だった一方、東日本日本海側は88%、西日本日本海側は83%でした。

特に8月は地域による降水量の差が鮮明でした。

  • 北日本:降水量は平年比67%で、かなり少ない
  • 東日本:降水量は平年比113%で、平年並
  • 西日本:降水量は平年比42%で、かなり少ない
  • 沖縄・奄美:降水量は平年比173%で、かなり多い

*気象庁「月平均気温、月降水量、月間日照時間の地域平均平年差(比)と階級 2026年08月」

こうした地域差には、夏の間に各地域が受けた気圧配置や前線・台風の影響の違いが関係しています。
西日本を中心とした少雨は、高気圧に覆われて晴れた日が多く、低気圧や前線の影響を受けにくかったことが要因です。一方、東日本太平洋側では、梅雨前線、台風、湿った空気などの影響を受けやすく、記録的な大雨となった地域がありました。

2026年夏の局地的大雨の事例

8月13日~14日にかけては令和8年8月千葉豪雨が発生しました。この豪雨では、24時間降水量367mm、1時間降水量115mmを観測し、いずれも観測史上1位を更新しました。
また、8月下旬には富山県・石川県、北海道釧路地方、奄美地方で線状降水帯が発生し、福井県でも記録的な大雨が発生しました。

線状降水帯による大雨は、台風に比べて発生場所や時間帯、継続時間を正確に予測することが難しいという特徴があります。

*関連記事:線状降水帯とは?企業活動への影響と大雨リスクに備える判断ポイント

令和8年8月千葉豪雨についても、気象庁の分析では、日々の予報業務で用いる「現業数値予報モデル」は関東内陸部の大雨を予測していたものの、千葉県での線状降水帯の発生位置を予測できませんでした。

*短時間強雨への対応や、「令和8年8月千葉豪雨」の予測事例については「『短時間強雨アラート』とは?地下駐車場やアンダーパスなどの冠水リスクへの初動対応を支援」をご覧ください。

こうした大雨を振り返る際には、雨量の絶対値だけでなく、その地域の過去最大雨量と比較して捉える見方もあります。この「既往最大比」の考え方は、雨量の「既往最大比」とは?大雨災害リスクを早めに判断するための指標と企業BCPでの活用で解説しています。

*関連記事:施設の大雨・水害対策|工場・倉庫・店舗で確認すべきリスクと判断ポイント

3.夏の台風発生数は17個、台風第15号は異例の進路

2026年夏の台風発生数は17個で、平年値の11.0個を大きく上回り、1951年の統計開始以降で3位タイとなりました。

台風の発生が多かった主な要因として、7~8月に「偏東風波動」の活動が活発だったことが挙げられます。偏東風波動とは、熱帯の東風の中を東から西へ進む、波のような大気の乱れで、台風発生のきっかけになることがあります。また、8月前半には、日本の南海上に形成された大規模な低気圧「モンスーンジャイア」の周辺で発生した台風もありました。

偏東風波動はエルニーニョ現象が発生している夏に活発になる傾向があることから、2026年夏の台風発生数の多さには、顕著なエルニーニョ現象が影響した可能性があります。

発生数が多かっただけでなく、2026年夏は台風の進路にも特徴がみられました。中でも台風第15号は、日本の東の海上から茨城県に上陸し、その後、本州を西へ進むという、過去にあまり例のない経路を取りました。

この異例の進路には、日本の南海上に形成された、広い範囲に及ぶ大きな低気圧の渦「モンスーンジャイア」と、日本の東海上の勢力の強い高気圧が影響しました。台風第15号は、この低気圧と高気圧の間の風の流れに沿って西へ進み、さらに上空に南下してきた寒冷渦の影響も受けたと分析されています。

*関連記事

企業が2026年夏を振り返る際に押さえたい3つのポイント

2026年夏の実績を次年度以降の参考にする場合は、売上や需要、生産、在庫、設備負荷などの変化と、自社の事業に影響した地域・時期の気象条件を対応させて振り返ることが重要です。

例えば、少雨や多照となった地域では、農業や水資源、食品調達、太陽光発電量などへの影響を確認し、また、局地的な大雨が発生した地域では、物流や屋外作業、店舗・施設運営などへの影響を確認するなど、自社の事業と実際の気象状況を照らし合わせて振り返ることができます。

ただし、気象データだけで具体的な発注量や生産量、運用基準を決められるわけではありません。
気象データは、自社の実績や市場動向などと組み合わせ、計画を検討するための一つの材料として利用します。

企業が押さえたい視点 気象データから分かること 活用の提案
①全国平均だけで判断しない 2026年夏は、気温・降水量ともに地域や時期による差が大きかった 自社の拠点、商圏、調達先などに対応する地域・期間の気象データと事業実績を確認する
②気温以外の要素も確認する 同じ高温傾向でも、降水量、日照時間、台風などの違いにより影響は変わる 気温だけでなく、自社の商品や業務に関係する複数の気象要素を確認する
③2026年をそのまま次年度の標準値にしない 単年の実績には、その年固有の高温、少雨、大雨、台風の影響が含まれる 平年や複数年の実績、将来の気象予測も確認し、計画の前提を検討する

2026年夏の気象条件と事業実績の関係を振り返ることは、今後の計画を検討する際の参考になります。
ただし、実際の計画や業務対応では、判断する時期に応じて利用する気象情報を見直していく必要があります。

2026年夏の振り返りを、今後の気象情報活用につなげる

2026年夏は、季節全体では高温傾向だった一方、実際の暑さや雨の現れ方には地域や時期による差がありました。
また、台風第15号は過去にあまり例のない進路を取り、局地的な大雨も発生しました。

こうしたことから、企業が気象情報を計画や業務に活用する場合は、早い段階では長期的な傾向を確認し、実施時期が近づくにつれて、対象地域や期間を絞った予測へ更新していくことが重要です。

気象情報を確認する段階 2026年夏から分かること 主に確認する情報 活用の考え方
年度・季節計画を検討する段階 高温・少雨・台風など、季節全体で想定される傾向を早めに把握する必要がある
  • 長期予報
  • 平年値
  • 過去の気象データ
計画の前提や、複数の気象シナリオを検討する材料にする
実施計画を具体化する段階 季節全体の傾向だけでは、影響する地域・時期までは判断できない
  • 1か月予報
  • 2週間気温予報
  • 地点別予測
影響が考えられる地域・期間を絞り込み、当初の計画を確認・見直す
実施時期が近づいた段階 台風の進路や局地的大雨などは、最新の情報で確認する必要がある
  • 短期予報
  • 実況情報
  • 業務影響予測・需要予測
実際の気象状況や予想される影響を確認し、必要に応じて対応を更新する

2026年の実績をそのまま次年度計画の前提にせず、前年実績と将来の気象予測を組み合わせて検討する方法については、2年先長期気象予測を事業計画にどう使う?翌年度・翌々年度の意思決定への活用法で詳しく解説しています。

月別・エリア別の予測や、自社データと組み合わせた分析については、2年先長期気象予測のサービス詳細をご覧ください。

予測期間によって確認できる内容や利用場面は異なります。気象データはどう使い分ける?短期・中期・長期・超長期予測の違いとビジネス活用で、期間ごとの特徴を詳しく解説しています。

まとめ|2026年夏は地域や時期による差が大きい夏だった

  • 2026年夏は、西日本を中心とした高温と少雨、東日本太平洋側の多雨、平年を上回る台風発生が特徴だった
  • 企業においては、全国平均だけでなく、自社の拠点や事業に影響した地域・時期ごとに振り返る必要がある
  • 2026年の実績をそのまま次年度計画の前提とせず、平年・複数年の実績や将来の気象予測と組み合わせて今後の計画に活かすことが重要となる

2026年夏は、全国的に一様な天候となったのではなく、高温、少雨、大雨、台風の影響が地域や時期によって異なる形で現れました。

企業が2026年夏を振り返る際は、全国平均だけでなく、自社の拠点や商圏に対応する気象データと事業実績を確認することが重要です。また、2026年固有の気象条件をそのまま次年度の前提にせず、長期的な見通しや最新の予測を組み合わせて検討する必要があります。

FAQ|よくある質問

Q1.2026年夏はどのような夏でしたか?

A.北・西日本で気温がかなり高く、西日本では少雨となった一方、東日本太平洋側では降水量がかなり多くなりました。このように気温や降水量には地域差がみられ、台風発生数も平年を上回りました。

Q2.2026年夏は2025年より暑かったですか?

A.日本の夏の平均気温は、2025年が平年差+2.36℃、2026年が+1.02℃だったため、全国平均では2025年の方が高くなりました。一方、2026年は40℃以上の酷暑日を観測した延べ地点数が36地点となり、2025年の延べ30地点を上回りました。

Q3.2026年夏の台風は多かったですか?

A.2026年6~8月の台風発生数は17個で、平年値の11.1個を大きく上回り、1951年以降で3位タイでした。

Q4.企業は2026年夏の実績を次年度計画にどう使えますか?

A.自社の売上、需要、生産、在庫などの実績と、対応する地域・時期の気温や降水量を照らし合わせて振り返ることができます。ただし、2026年の実績をそのまま標準値とせず、平年や複数年の実績、将来の気象予測も確認することが重要です。