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2025年 春の花粉飛散予測(第1回)~西日本は例年の2倍以上の所も 2024年春の飛散量と夏の猛暑が影響~

2024.10.03

一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:渡邊 一洋)は、2024年9月26日(木)に全国・都道府県別の2025年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第1報)を発表しました。

また、詳細な情報を、「2025年春の花粉総飛散量 予測資料」として販売します。

※本情報の無断での法人利用(プレスリリースでの引用や販促目的使用、自社メディアやサイネージでの掲載など)はご遠慮いただいております。ユーザー向けの情報提供や商品PRなどで法人利用をご検討の際はお問い合わせをお願いいたします。

2025年 春の花粉飛散予測のポイント

  • 今年の夏の猛暑が影響し、2025年春の飛散量は広い範囲で例年より多い。
  • 2024年春の飛散量が少なかったことも影響し、四国・中国・近畿は例年の2倍以上の所も。
  • 2024年春に比べ、九州から近畿、東北南部などで2~8倍に。

2025年春の花粉飛散傾向

花粉の飛散量は、前年春の飛散量・前年夏の気象条件の2つが大きく影響します。

気温が高く、日照時間の多い夏は、花芽が多く形成され、翌春の飛散量は多くなる傾向があります。今年の夏は猛暑だったことが影響し、2025年春の飛散量は広い範囲で例年より多くなるでしょう。

2025年 各地域の花粉飛散傾向(2024年9月26日発表)
2025年 各地域の花粉飛散傾向(2024年9月26日発表)

2025年春の花粉飛散量は、前シーズン(2024年)と比べると、九州から近畿と、東北南部は非常に多く、北陸と関東甲信も多い傾向です。
東海も前シーズン並みか多くなりますが、東北北部と北海道は少ないでしょう。

2025年 花粉の飛散傾向【前シーズン比】(2024年9月26日発表)
2025年 花粉の飛散傾向【前シーズン比】(2024年9月26日発表)

2025年春の花粉飛散量は、例年(過去10年の平均)に比べて、九州から北海道にかけてのほとんどの地域で多く、四国・中国・近畿は非常に多い所もあるでしょう。
東北北部は例年並みか少ない見込みです。

2025年 花粉の飛散傾向【例年比】(2024年9月26日発表)
2025年 花粉の飛散傾向【例年比】(2024年9月26日発表)

花粉飛散予測の根拠

花粉の飛散量は、下記2つが大きく影響します。

  1. 前年春の飛散量
  2. 前年夏の気象条件

気温が高く、日照時間の多い夏は、花芽が多く形成され、翌春の飛散量は多くなる傾向にあり、飛散量が少なかった年は花芽が形成されやすく、同様に翌春の飛散量が増える傾向にあります。

根拠1 2024年春の飛散量

日本気象協会が観測した千代田区(東京)と大阪市の過去10年の花粉飛散量の推移に、2025年の予測を加えたグラフを示します。

千代田区の飛散量の増減は大阪市ほど顕著ではありませんが、2024年春は、その前年(2023年)の夏が高温だったわりに飛散量は例年程度に留まりました。

千代田区の花粉飛散量の推移(スギ+ヒノキ)
千代田区の花粉飛散量の推移(スギ+ヒノキ)

大阪市は、花粉が多く飛散した翌年は減少し、飛散が少なかった翌年は増加する傾向が顕著なことがわかります。

大阪市の花粉飛散量の推移(スギ+ヒノキ)
大阪市の花粉飛散量の推移(スギ+ヒノキ)

2024年春の花粉飛散量は、九州から近畿と、北陸から東北南部はほぼ例年を下回り、例年比20~80%の所が多くなりました。
これは2023年春の花粉飛散量が多かったことなどが影響したとみられます。

関東甲信も例年並みか例年を下回った所が多くなりました。一方、東海と東北北部や北海道は例年を上回りました。

2024年春は花粉飛散量が抑えられた地域が多かったことから、2025年春は気象条件が揃えば2024年に比べ飛散量が増加する地域が多いと考えられます。

根拠2 2024年夏の気象条件

花粉の飛散量は、前年夏の気象条件が大きく影響します。
2024年の夏は暖かい空気に覆われやすく、全国的にかなり高温になり、日照時間は、高気圧に覆われやすかった九州から東海でかなり多くなりました。

6月は、各地で梅雨入りが平年より1~2週間遅れたこともあり、九州から北海道にかけてほとんどの地域で高温・多照となりました。
7月から8月にかけても暖かい空気の影響で、気温は全国的にかなり高く、とくに7月は日本の平均気温は統計開始以来1位の高温となりました。

日照時間は、北陸や東北、北海道では少ない時期がありましたが、夏の期間を通してみると各地とも多くなりました。

今年の夏は花芽の形成に好条件な「高温・多照」という気象条件は、九州から北海道まで、ほぼ揃ったと考えられます。

*夏の振り返りと秋後半については夏の振り返りと2024年秋後半の天候、秋冬の消費活動をご覧ください。

*今冬の予報は2024年冬はラニーニャ現象発生で昨年より厳しい寒さと早い春の到来 冬物商品の需要の増減に注意をご覧ください。

花粉の種類や飛散量について

【花粉の種類について】

九州から東北はスギ・ヒノキ、北海道はシラカバ花粉の飛散量を表します。

【飛散量に関する言葉の説明】

非常に多い 例年(前シーズン)の200%以上
多い 例年(前シーズン)の150%以上200%未満
やや多い 例年(前シーズン)の110%以上150%未満
例年(前シーズン)並 例年(前シーズン)の90%以上110%未満
やや少ない 例年(前シーズン)の70%以上90%未満
少ない 例年(前シーズン)の50%以上70%未満
非常に少ない 例年(前シーズン)の50%未満

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例年 過去10年(2015~2024年)の平均値
前シーズン 2024年シーズン飛散量

【2024年夏の気象に関する言葉の説明】

平年 1991~2020年の平均値

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花粉飛散に関するデータ

今回掲載した「花粉の飛散傾向」や、「2025年春の花粉総飛散量 予測資料」だけでなくより細かい花粉飛散に関するデータも販売しています。

地点ピンポイントの日々の花粉飛散情報だけでなく、より長期の商品販売計画、プロモーション計画等で利用できるシーズン全体の週単位・都道府県別の花粉飛散量予測も提供可能です。
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