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2025年も残暑は長く、秋の到来遅れる 東京で体感「快適」は9月下旬頃から(8月27日更新)
2025.07.30
8月は各地で最高気温35℃以上の猛暑日となり、8月5日には群馬県伊勢崎市で国内の歴代最高気温となる41.8℃となりました。
東京では8月18日~27日の10日間連続猛暑日となり、過去最長となりました。また、東京の年間猛暑日の日数は8月27日で23日となり、これまでの最多記録(2023年)を更新しました。
今後も気温が高い傾向は続きますが、東京では9月中旬頃から最高気温30℃を下回るようになり、9月下旬頃には体感として「快適」と感じられるようになるでしょう。
2025年の残暑について、気温や体感の見通しと商品の売上の変化について見ていきます。
9月から11月までの気温傾向
気象庁が8月19日に発表した3か月予報によると、9月から10月にかけて全国的に「平年より高い」予想となっています。
特に西日本や東日本では、9月に入っても真夏日や猛暑日、熱帯夜となる所があるでしょう。
10月に入ると、朝晩はしのぎやすくなりますが、日中は気温が高く、残暑が長引く見込みです。真夏日となる日もあるでしょう。
11月に入ると、西日本と沖縄・奄美は、気温が「ほぼ平年並み」になる見通しです。東日本は「平年並みか高い」、北日本は引き続き「平年より高い」でしょう。
季節の歩みは全般に遅い傾向ですが、秋の風が涼しく感じられたり、肌寒さを感じることが増えそうです。

*今後の天気と電力需要については2025年9月以降の残暑・台風の予想と電力需要への影響は?をご覧ください。
今後の気温と体感の変化、前年(2024年)との違い
日本気象協会のビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」内の長期予報では、3か月(12週)先までの週ごとの最高気温と最低気温や体感気温を確認することができます。
東京(東京都 千代田区)の場合、最低気温が25℃を下回り熱帯夜から解放されるのは9月中旬に入るころから、最高気温が30℃を下回るようになるのは、9月中旬以降の見通しです。
顕著な高温となった前年(2024年)と比較すると気温は低めですが、平年よりも厳しい残暑が続くでしょう。(図参照)

3か月(12週)先までの気温などの変化から、日本気象協会が独自に算出する体感気温では、今年も残暑が厳しく、9/1週頃までは「猛烈に暑い」「非常に暑い」見込みです。
9/8週以降は「汗ばむ」「走ると汗ばむ」レベルの暑さとなり、9月中旬まで「非常に暑い」レベルの高温が続いた前年(2024年)と比較すると、少し早く秋を感じられるようになるでしょう。
ただし、「快適」と感じられるようになるのは9/29週頃からとなる予想で、今年も長い残暑となるでしょう。
その後も前年同様に秋の深まりは遅く、本格的に「肌寒い」と感じるのは10月下旬となるでしょう。

これらの長期予報コンテンツは、ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」にて確認できます。(地点は1kmメッシュで指定が可能)
月額650円で、1か月無料トライアルも行っていますので、ぜひご活用ください。(アプリストア)
暑さと商品売上の関係
9月になっても最高気温が25℃以上の日が多く、30℃前後まで気温が上がる日もあるでしょう。
10月になると少しは暑さが落ち着くものの、最高気温が25℃以上になる日もありそうです。
日本気象協会の独自解析では、気温が高いと食欲が低下するため、パン類や納豆などの朝食メニューや、チョコレート、スナック菓子などの売り上げが減少する傾向にあります。
一方で、豆腐類やもずく・めかぶといった低カロリーのメニューの売り上げが伸びる傾向にあります。かき氷にかける練りミルクや、乾麺(そうめんなど)、麺つゆなどのさっぱりした食材も需要が高い傾向です。
夏物の食材の売上は今後も高い見込みです。

夏物商材である、日焼け止めは最高気温23℃前後、制汗剤、殺虫剤は最高気温20℃前後まで需要がありますので、いつ頃まで夏物商材のニーズがあるかの目安にしてください。
*夏物商材と気温の関係
夏から秋への切り替わりで売上が伸びる食材
2025年は残暑が長引き、秋の訪れは遅くなりそうです。
暑さが峠を越え始めるといち早く売り上げが伸び始めるのが、朝食メニューに並ぶ食材やチョコレート、スナック菓子などですが、これらの需要が戻るのは、東京で最低気温が25℃を下回り始める9月中旬に入るころからとなりそうです。
最低気温が20℃を下回ると、朝晩は長袖が必要になってくる涼しさとなります。
シチューや中華まんなどの暖かいメニューの需要が伸びてきますが、2025年は平年より遅い9月下旬頃からの予想です。

季節の変化を捉えて、商機をつかむ
2024年同様、今年も残暑が続き、秋への切り替わりは遅い見込みです。
気象予測においては、予測する対象の時期が近付くほど精度高く予測することができます。長期の傾向を捉えつつ、実際に秋が近づいてきたら、より細かい気象予測データを活用して、季節の変わり目を捉えて、ビジネスに活かしてください。
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*今後の台風傾向については2025年8月以降の台風傾向 接近数は9月から10月に平年並みか多く、大雨シーズンが長引くおそれをご覧ください。