【2025–2026年冬】今年の雪の傾向は？ 物流・エネルギー・小売など事業影響と“備えるべき雪対策”を解説

2025.12.03

2025–2026年の冬は、寒さの訪れが早く、雪の影響が例年より早い時期から顕在化する可能性があります。

12月上旬から全国的に気温が平年より低く、特に日本海側では雨や雪が増える見通しです。冬の前半は寒気が南下しやすい“ラニーニャ現象発生時に近い状態”が続き、局地的な大雪リスクが高まるとみられています。

目次

今年の冬(2025–2026年)は“寒さの前倒し”と“局地的大雪”に注意

寒気の流れ込みが早く、12月から大雪リスク

気象庁が2025年 11月25日に発表した最新の3か月予報では、今冬（12月～2月）の気温は北日本で平年並みか高いほかは平年並みの予想となっています。日本海側の降雪量は、ほぼ平年並みの予想です。

今冬は冬型の気圧配置になりやすく、寒気の南下するタイミングでは、大雪が発生する恐れがあります。

降雪量の傾向

この冬は初冬から強い寒気が流れ込みやすいでしょう。12月3日～4日にかけては今シーズン一番の寒気が流れ込み、日本海側を中心に関東甲信の山沿いなどでも大雪となるおそれがあります。急な低温や局地的な大雪に注意が必要です。

とくに冬の前半は、西から回り込むようにやってくる寒気が多く、西日本や東日本の日本海側で積雪が増えやすいでしょう。

北日本は寒暖の変化が大きく、気温が上昇して積雪がゆるんだあとに大雪が降ることもありそうです。短期間での大雪やなだれに注意が必要です。

日本海側は“平年並みの降雪量”でも、局地的には大雪リスクが高い

日本海側全体の降雪量は「平年並み」の予想ですが、日本海の海面水温が高く、強い寒気が流れ込むタイミングで大雪となるおそれがあります。
地域別の降雪量の傾向は以下の通りです。

• 北海道・東北の日本海側：降雪量は平年並み
• 北陸・近畿北部・山陰：冬の前半に寒気が流入し“大雪の可能性”
• 太平洋側：晴天が多いが、放射冷却で路面凍結リスクが上昇

業界別：雪が企業活動に与える影響

雪や低温は多くの業界で“事業を止める要因”となります。特に今年の冬は雪や低温のリスクの前倒しが予想され、以下の業界で影響が懸念されます。

物流・運輸業

12月から急な寒さと局地的大雪により、輸配送に影響が出る可能性があります。

• 積雪地域への配送は 前倒し出荷・余裕あるリードタイムが重要
• 代替ルートや拠点間振替の事前準備が必要
• 車両は冬タイヤ・チェーンと予備燃料など冬装備の早期徹底
• 大雪時は荷役作業の時間延長も見込む
• 雪の予報精度が上がる1週間前から最新予測を踏まえたこまめな計画見直しが有効

輸送影響リスクを最大6日前から確認できる「GoStopマネジメントシステム」もご活用ください。

エネルギー・電力・ガス

• 早い時期からの雪が設備保守や燃料調達計画に影響
• PVパネル上の積雪による発電量の低下リスクを加味した発電計画の策定
• 寒さによる需要ピーク時間帯に備えた供給計画の見直し

太陽光発電や電力需要予測に加え、積雪や降雪量などのリスク情報も提供可能なエネルギー事業者向け情報「ENeAPI」により、計画の精度向上をサポートします。

小売・製造・サプライチェーン

• 冬商材需要の急増（鍋材料・ホット飲料・カイロなど）
• 積雪による配送遅延で欠品リスク
• 12月前半の“急な冷え込み”で価格変動が起きやすい（例：野菜）

＊日本気象協会では新たに「野菜の相場予測」を開発しました。
詳しくは野菜の相場を“気象データで先読み”日本気象協会「野菜の相場予測」提供開始をご覧ください。

＊メーカー様向け商品需要予測コンサルティング：商品データと気象データを解析して需要を予測

＊小売り事業者様向け 需要予測コンサルティング：来店客数予測・需要予測を活用

雪対策の要：まずは“積雪を高精度で把握する”

事業への雪の影響を抑える第一歩は、「どこで、どのくらい積もるのか」を高精度に把握することです。そこで役立つのが、日本気象協会が開発した高解像度の積雪情報「JWA積雪情報(積雪情報API)」です。

Weather Data API「積雪情報」(1kmメッシュ・96時間先)

「JWA積雪情報（積雪情報API）」は物流・建設・エネルギーなど、雪に影響を受ける多くの企業でのA積雪の精密モニタリングを可能にします。

主な特徴「積雪情報」概要

• 1kmメッシュの高解像度で積雪情報を提供
• 最大96時間（4日先）までの積雪・雪質の変化を予測
• 積雪深・積雪密度・積雪相当水量・地表到達水量など多項目に対応
• Web API・地図表示・エリア配信など多様な利用形式に対応

活用シーン

• 物流：積雪ピークの時間帯を把握し、出発時刻・ルート判断に活用
• 建設：現場の稼働判断、安全管理に活用
• エネルギー：送電・発電設備の着雪やリスク把握
• 小売・製造：欠品・輸送停滞の事前調整

さらに精度を高めたい企業へ：降雪量予測・積雪深API「ENeAPI」

ENeAPIはエネルギー事業者向けのAPIサービスであり、その中で積雪深の推定値や2週間先の降雪量予測も提供しています。これらは設備の積雪状況の把握やより長期的な雪リスクの把握に活用可能です。
雪に関する情報以外にも、太陽光・風力発電や小売電気、系統用蓄電池、エネルギーマネジメント、O&Mなど幅広い分野のエネルギー事業に活用可能なAPIを多数提供しています。

主な提供内容

• 解析積雪深
• 降雪量予測（～2週間先）
• 日射量・太陽光発電出力推定/予測
• エリア電力需要予測
• 電力取引価格予測など

主な提供内容

• 融雪設備の運転制御
• 設備保守計画の策定
• 積雪影響の早期検知
• 需給や発電計画の精度向上

詳しくは「ENeAPI」をご覧ください。ご相談やご不明点はお問い合わせください。

＊今冬の電力需給については2025年冬の天気・電力需給の見通し｜寒波リスクと需給ひっ迫への備えをご覧ください。

輸送判断に最適化されたWEBサービス：GoStopマネジメントシステム

GoStopマネジメントシステムは物流に特化した輸送影響リスク情報を提供するWEBサービスです。

特徴

• 大雪・台風などの輸送影響を最大6日前から把握可能
• 高速道路・国道・鉄道・海運（港湾・航路）・航空への影響も一元化
• 客観的な説明資料として荷主説明にも活用可能

予報事例

• 2025年2月3〜4日 北海道道東地域の記録的大雪
• 2025年2月7日 米子道の大雪による車両スタック

詳しくは物流向け GoStopマネジメントシステムをご覧ください。ご相談やご不明点はお問い合わせください。

まとめ ─ 雪の影響が早い今冬は“早めの備え”が鍵

寒さの訪れが早く、雪の影響が前倒しで出る今冬は、「雪が降る前に判断する」体制づくりが重要です。

日本気象協会の積雪情報APIやENeAPI、GoStopマネジメントシステムを活用し、物流・エネルギー・小売など、雪の影響を受ける業界で、早めに対策を始めてください。

積雪・降雪API/WEBサービス/データ配信の導入相談はお気軽にご連絡ください。
お問い合わせ・資料請求は【Contact Us】から。

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