News

お知らせ
Topics

2025年2月3日(月)~4日(火)の北海道道東地域の記録的大雪 GoStopマネジメントシステム予報事例

2025.02.21

物流の維持には、気象データを活用し、リスクを回避することが重要です。
特に冬季は雪の影響を受けるため、気象リスクの回避・リスク情報の共有がトラックドライバーの安全確保や物流網の維持に欠かせない要素となります。

日本気象協会では「GoStopマネジメントシステム」にて、気象が道路に与える輸送影響リスクを早期に予測し、ドライバーと貨物を守るための輸送判断を支援する情報を提供しております。
GoStopマネジメントシステムでは、夏季には大雨や台風時の暴風・越波、冬季には大雪や吹雪における輸送影響リスク情報を提供しており、通年ご活用いただけます。

今回は、2025年2月3日(月)~4日(火)に生じた北海道道東地域の記録的大雪の予測状況についてご紹介します。

2025年2月3日(月)~4日(火) 記録的大雪での予報事例

北海道道東地域の記録的大雪による道路への影響

2025年2月3日(月)から今季一番の強い寒気が南下した影響で、2月3日(月)~4日(火)の最大12時間降雪量は帯広市で120cm、本別町で107cm、芽室町で105cmとなりました。
これは12時間降雪量としては統計開始以降、国内最大の観測値です。

この記録的大雪により、道東道と帯広広尾道は3日(月)夜遅くや4日(火)未明から通行止めとなり、解除までに最大39時間を要しました(表1)。

表1 雪による通行止め状況
路線 区間 開始時間 解除時間
道東道 夕張IC~十勝清水IC 3日 22:00 4日 17:30
十勝清水IC~音更帯広IC 4日 02:30 5日 01:40
音更帯広IC~本別JCT 5日 11:40
本別JCT~足寄IC 5日 17:30
釧路空港IC~釧路別保IC 4日 04:00 4日 20:00
本別JCT~釧路空港IC 5日 07:00
帯広広尾道 芽室帯広IC~忠類大樹IC 4日 02:30 4日 21:00
帯広JCT~芽室帯広IC 5日 01:40

大雪4日前の予報

GoStopマネジメントシステムでは、道東道、帯広広尾道において、大雪の4日前の1月30日(木)の段階で、2月3日(月)~4日(火)に通行警戒(事故のリスクが高まる)と厳重警戒(輸送影響リスクが最も高く、最悪通行止めとなる可能性)を予測しました(図1)。

【日本気象協会】GoStopマネジメントシステム 6日先予報 1月30日(木)20時予測(大雪4日前)道東道・帯広広尾道
図1 1月30日(木)20時予測(大雪4日前)道東道・帯広広尾道
通行止め時間帯は黒枠で表示

大雪2日前の高速道路影響予測

大雪の2日前である2月1日(土)17時の段階ではインターチェンジ単位での影響予測表において、4日(火)の未明から通行警戒・厳重警戒を予測しました(図2)。

【日本気象協会】GoStopマネジメントシステム 高速道路影響予測 2月1日(土)17時予測(大雪2日前)道東道・帯広広尾道
図2 2月1日(土)17時予測(大雪2日前)道東道・帯広広尾道
通行止め時間帯は黒枠で表示

大雪当日の高速道路影響予測

大雪当日の3日(月)11時の予測において通行警戒・厳重警戒がある区間は、その時間帯をまたぐように通行止めとなりました(図3)。

【日本気象協会】GoStopマネジメントシステム 高速道路影響予測 2月3日(月)11時予測(大雪当日)道東道・帯広広尾道
図3 2月3日(月)11時予測(大雪当日)道東道・帯広広尾道
通行止め時間帯は黒枠で表示

GoStopマネジメントシステムでは予測表以外に、高速道路影響予測の地図表示もあるため、この先72時間にかけてどの路線でリスクが高い状態なのかひと目でわかります(図4)。

【日本気象協会】GoStopマネジメントシステム 高速道路影響予測 2月3日(月)11時発表 地図画面
図4 2025年2月3日(月)11時発表 高速道路影響予測 地図画面

GoStopマネジメントシステムについて

GoStopマネジメントシステムは全国の高速道路、国道、鉄道、海運(港湾・航路)を対象に、気象状況が各種道路・施設に与える輸送影響リスクを、悪天候の最大6日前から地図や表によりひと目で確認できるWebサービスです。

GoStopマネジメントシステムをご利用いただくことで、物流に影響を及ぼすような気象災害時に、事前の輸送計画作成や輸送モードの切り替え、荷主企業との円滑な調整を実現します。

GoStopマネジメントシステムについてのお問い合わせはこちら

その他、日本気象協会では海洋向け気象海象情報を提供する「海洋向け気象情報サービス」、1kmメッシュの高精度な気象データ(過去実況値、気象予測)を取得できる「Weather Data API」、資材調達・生産総数策定にも役立つ「2年先長期気象予測」など、様々な気象データの提供・コンサルティングを行っています。

お気軽にお問い合わせください。