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2025年梅雨入りは関東~九州で平年並みの6月上旬予想 前年より早めの梅雨入り、生産・物流・販売でも準備を
2025.04.28
日本気象協会は、2025年4月24日に「2025梅雨入り予想」を発表しました。
今年の梅雨入りは、沖縄・奄美は5月中旬で平年並みか遅い見込み、関東~九州は6月上旬で平年並み、北陸や東北は6月中旬で平年並みか遅い予想となっています。
各地で平年より遅い6月下旬の梅雨入りとなった前年(2024年)と比べると、今年は全国的に梅雨入りの早まるところが多くなりそうです。
2025年の梅雨入り予想
今年の梅雨入りは、沖縄・奄美は「5月中旬」で、平年並みか遅い見込みです。
沖縄・奄美は、5月上旬は前線が停滞しても一時的となるため、前線が停滞しやすくなるゴールデンウィーク明けの「5月中旬」に梅雨入りとなるでしょう。
九州から関東は「平年並み」でしょう。
九州南部は「5月下旬」、九州北部、中国、四国、近畿、東海、関東甲信は「6月上旬」に梅雨入りとなりそうです。
北陸、東北は、海洋の特徴から遅くなる傾向もあるため、平年並みか遅く「6月中旬」の梅雨入りとなるでしょう。

今年の梅雨入りは、九州北部から東北北部の各地で6月下旬となった前年(2024年)よりも早いところが多くなりそうです。
▼ 2024年と平年の梅雨入りと梅雨明け
水色のセル:平年より3以上早い
ピンク色のセル:平年より3日以上遅い
地方 | 梅雨入り | 梅雨明け | ||
---|---|---|---|---|
2024年 | 平年値 | 2024年 | 平年値 | |
沖縄 | 5月21日 | 5月10日 | 6月20日 | 6月21日 |
奄美 | 5月21日 | 5月12日 | 6月22日 | 6月29日 |
九州南部 | 6月8日 | 5月30日 | 7月16日 | 7月15日 |
九州北部 | 6月17日 | 6月4日 | 7月17日 | 7月19日 |
四国 | 6月17日 | 6月5日 | 7月17日 | 7月17日 |
中国 | 6月20日 | 6月6日 | 7月21日 | 7月19日 |
近畿 | 6月17日 | 6月6日 | 7月18日 | 7月19日 |
東海 | 6月21日 | 6月6日 | 7月18日 | 7月19日 |
関東甲信 | 6月21日 | 6月7日 | 7月18日 | 7月19日 |
北陸 | 6月22日 | 6月11日 | 7月31日 | 7月23日 |
東北南部 | 6月23日 | 6月12日 | 8月1日 | 7月24日 |
東北北部 | 6月23日 | 6月15日 | 8月2日 | 7月28日 |
【気象庁】梅雨入りと梅雨明け(確定値)より日本気象協会にて作成
今年も5月中旬から6月中旬にかけて、続々と雨のシーズンが始まります。
全国的に気温は平年より高めの予想となっているため、雨の元となる暖かく湿った空気が流れ込みやすくなる時季があるでしょう。
梅雨前線の位置によって、梅雨入り前から天気がぐずつきやすくなります。
本州でも5月のうちから梅雨対策商品在庫や梅雨時期プロモーションの準備、雨の影響を加味した物流計画など、ビジネスにおける梅雨対策を行うと良いでしょう。
事前に大雨情報を確認して、調達・生産・物流・販売などのビジネスのリスクを減らし、効率的な運営にお役立てください。
予想される海洋と大気の特徴
今年の特徴は、ラニーニャ現象に近い状態は弱まったものの、太平洋熱帯域西部の海面水温が高く、その影響で日本付近では偏西風が平年より北を流れやすい状態となっています。
このため、太平洋高気圧の日本付近への張り出しが強まる見込みです。
一方で、エルニーニョ監視速報によると、インド洋熱帯域の海面水温は今後、基準値に近いか基準値より低い予想となっています。
インド洋熱帯域の海面水温が低い時の梅雨入りは、東北南部と奄美、北陸で遅い傾向があり、四国など西日本は早い傾向です。
また、24日に気象庁が発表した1か月予報なども合わせてみると、5月は沖縄・奄美で前線の影響を受ける日が長く続かないものの、中旬以降は前線や湿った空気の影響を受ける日が増える見通しです。
梅雨明け予報・夏の気温傾向予報
約ひと月半に渡る日本の梅雨は、春から夏への移行期であり、梅雨明けとともに熱帯夜や猛暑日が続くようになり、消費者行動も大きく変化します。
そのため、ビジネスにおいては梅雨入り・梅雨明けの時期を正確に把握することが重要です。
こうしたニーズに応えるため、日本気象協会では「梅雨明け予報及び夏の気温傾向予報」を提供しています。いち早く季節の変わり目を捉え、適切な戦略立案や販売計画に役立てるために、ぜひご活用ください。
- 提供内容:梅雨明け予報・夏の気温傾向予報
- 予測対象期間:6月~8月
- 配信時期:全3回(第1回 前年10月末頃 / 第2回 1月末頃 / 第3回 4月末頃)
- データ提供形式:PDF(メール)
- 料金:お問い合わせください
- 大雨確率:24時間で特定の降水量(10mm以上、50mm以上、100mm以上、200mm以上)がある確率
- 既往最大比:予想される降水量が過去の最大雨量の何割に当たるか
(その地点における災害の起こりやすさを示す指標 ※日本気象協会と静岡大学との共同研究より100%を超えると人的被害が出始める) - 強風・暴風確率:特定の瞬間風速(10m/s以上、15m/s以上、20m/s以上、25m/s以上)となる確率
- 降雪確率:時間ごとや日ごとに特定の降雪量(1cm以上、3cm以上、5cm以上、10cm以上※日別のみ)となる確率

これらの情報は、盛夏に必要な商品の生産や配送、販売の調整や、販促に活かすことができます。
夏に必要とされる商材や、気温との関連が大きい商材をお持ちの場合は、ぜひ活用をご検討ください。
*物流業務で命と荷物を守る判断をサポートする輸送影響リスク情報の提供については物流向け GoStopマネジメントシステムをご覧ください。
*2025年の夏の予報は2025年の夏も全国的に猛暑 観測史上1位タイの高温となった2024年との違いは?をご覧ください。
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通常の降水確率や天気予報の天気マークからは、荒天が予想される日の雨の降る量や風の強さを把握することができません。
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