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2025年の酷暑日はどこまで予測できたか|40℃以上の最高気温予報を検証

2026.06.26

日本気象協会では独自解析より、2026年夏は、40℃以上の「酷暑日」が全国で延べ7~14地点と予想しています。これは直近10年平均の約8地点と同程度かやや多い水準です。

2025年は酷暑日の延べ地点数が過去最多の30地点となりました。2026年は2025年ほど、長期間にわたって極端な暑さが続く見込みではないものの、梅雨明け後に高温が集中する可能性があり、企業活動への影響は引き続き大きいと考えられます。

40℃以上のような極端な高温予報を見ると、「本当にそこまで暑くなるのか」「数日前からの予報はどこまで参考になるのか」と感じる方もいるかもしれません。

日本気象協会では、激甚化する気象リスクにも対応できるよう、天気予報の精度を高めるため、予報精度の検証を行っています。

本記事では、2025年に実際に40℃以上を観測した延べ30地点を対象に、日本気象協会の独自気象予測「JWA統合気象予測」の前日予報が、実際の最高気温にどの程度近かったかを検証しました。
併せて、天気予報専門メディア「tenki.jp」の前日15時時点の予報で、最高気温40℃以上を表示していた件数も確認しました。

検証の結果、40℃以上を観測した30件のうち、「JWA統合気象予測」の前日予報と実際の最高気温との差が1.0℃以内だった事例は18件(60%)、2.0℃以内だった事例は26件(87%)でした。
また、「tenki.jp」の前日15時時点の予報では、30件のうち18件で最高気温40℃以上と表示しており、「40℃以上」という閾値で見た捕捉率は60%でした。

本記事では、40℃以上を予報できたかだけでなく、実際の最高気温に対してどの程度近い予報ができていたかも含めて、2025年の酷暑日の予報精度を検証します。

目次

40℃以上の「酷暑日」予報を早めの備えに活かすために

「酷暑日」は、日最高気温40℃以上の日に対して、2022年8月に日本気象協会が独自に定めた名称です。2026年4月に気象庁の予報用語として採用されました。

*関連記事:【2026年夏】「酷暑日」が気象庁の予報用語に 最高気温40℃以上で企業が行うべき判断とは

日本気象協会の独自解析では、2026年の酷暑日は全国で延べ7~14地点となる見込みです。
これは直近10年平均(約8地点)と同程度かやや多い水準で、過去最多となった2025年ほどではないものの、条件がそろった場合には、2025年および2018年に次ぐ水準となる可能性も示されています。

*関連記事:【2026年夏予報】40℃以上の『酷暑日』は何地点?企業が押さえるべき判断ポイント

40℃以上のような極端な高温は、熱中症リスク、電力需要、屋外作業、物流、店舗運営、イベント開催などに大きな影響を与えます。
こうしたリスクに備えるためには、危険な高温となる可能性を早めに把握することが重要となります。

天気予報を活用することで、数日前から高温リスクを把握し、必要な準備や判断を前倒しすることができます。

2025年酷暑日予報の検証結果|40℃以上となった日の前日予報を検証

気象庁によると、2025年夏は、40℃以上の日最高気温を観測した地点が気象官署・アメダス合わせて914地点中25地点、延べ30地点に上りました。

【気象庁】2025年夏(6月~8月)に40℃以上の日最高気温を観測した地点

これは、40℃以上の極端な高温が、企業活動においても無視できないリスクになっていることを示しています。

検証結果|40℃以上を観測した日の約9割で誤差2℃以内の予測

日本気象協会では、2025年夏に40℃以上を観測した延べ30地点を対象に、日本気象協会の独自気象予測「JWA統合気象予測」の前日時点の予報が、実際の最高気温に対してどの程度近い値で予測できていたかを検証しました。

検証の結果、40℃以上を観測した30件のうち、前日予報の誤差が1.0℃以内だった事例は18件(60%)、2.0℃以内だった事例は26件(87%)でした。
また、「tenki.jp」の前日予報(15時時点)で、最高気温40℃以上を表示していた件数は18件で、「40℃以上」という閾値で見た場合の捕捉率は60%でした。

「捕捉率」とは?

気象の予報検証における「捕捉率」は、実際に発生した現象を予報でどの程度見逃さずに捉えられていたかを確認するための指標です。
今回の「捕捉率」は、実際に40℃以上を観測した地点・日付のうち、40℃以上を予報できていた割合を示しています。

捕捉率 = 前日予報で40℃以上を表示していた件数 ÷ 実際に40℃以上を観測した件数 × 100

これは、40℃以上を観測した地点・日付に限定し、「予報で40℃以上を表示できていたか」を確認したものです。そのため、40℃以上を予報したものの実際には40℃未満だった場合(一致率)は、本検証の対象には含めていません。

検証項目 結果
2025年夏(6~8月)に40℃以上を観測した地点・日付 延べ30地点
「JWA統合気象予測」の前日予報と実際の気温の誤差が1.0℃以内だった件数 18件 (60%)
「JWA統合気象予測」の前日予報と実際の気温の誤差が2.0℃以内だった件数 26件 (87%)
「tenki.jp」の前日の予報で40℃以上を表示していた件数 18件
「tenki.jp」予報の40℃以上の捕捉率 60%

検証の結果、40℃以上となるような極端な高温の日でも、多くの事例で実際の最高気温に近い予報を行っていたことが確認できました。
また、「40℃以上と予報していたか」という部分(捕捉率)で見ると、30件のうち18件で前日から最高気温40℃以上を予報していました。

検証の対象と方法

今回の検証では、【気象庁】2025年夏(6月~8月)に40℃以上の日最高気温を観測した地点をもとに、2025年に40℃以上を観測した延べ30地点を対象としました。
そして、実際の最高気温と前日予報の差に加えて、「40℃以上と予報で表示できていたか」も確認しました。

項目 内容
対象期間 2025年6~8月
対象地点・対象日 40℃以上を観測した延べ30地点・日付
観測データ 気象官署・アメダスの観測値
予報データ 「JWA統合気象予測」の前日の最高気温予報 「tenki.jp」の前日の最高気温予報
評価対象 実際の最高気温に対して近い値で予測できていたか 実際に40℃以上を観測した日に、40℃以上になると予報できていたか
評価指標 前日予報と実際の気温との誤差 捕捉率

40℃以上の捕捉率は、あくまで「40℃以上」という閾値で見た指標です。

実際の業務判断では、39℃台の予報であっても危険な高温として備える必要があります。
そのため、本記事では、40℃以上の捕捉率だけでなく、実際の最高気温と予報の誤差を確認しています。

国内最高気温を更新した8月5日の事例

2025年8月5日は、関東地方を中心に各地で40℃以上の高温となりました。

群馬県伊勢崎市で41.8℃を記録して国内最高気温を更新したほか、埼玉県鳩山町で41.4℃、群馬県桐生市で41.2℃、群馬県前橋市で41.0℃など、関東内陸部を中心に40℃以上の地点が多く記録されました。

この日の事例の場合、日本気象協会の「JWA統合気象予測」では9日前から関東北部で40℃を超える可能性を示し、3日前には42℃前後の高温となる地点があることを予測していました。

このように、事前に予測情報で危険な暑さになることを把握できると、企業においては計画変更、対策追加等の事前準備を行うことが可能になります。

*関連記事:2025年夏の最高気温予報の精度検証

この結果からわかること

今回の検証では、実際に40℃以上を観測した30件のうち、「JWA統合気象予測」の前日予報と実際の最高気温の誤差が2℃以内だった事例が26件(87%)でした。40℃以上の極端な高温となる日でも、前日時点で危険な暑さの水準を把握するうえで参考になる検証結果と言えるでしょう。

また、「40℃以上を予報できていたか」という閾値で見ると、「tenki.jp」で前日から40℃以上を表示していた事例は18件で、捕捉率は60%でした。なお、予報が39℃台後半で、実際には40℃以上を観測した場合、40℃以上という閾値では捕捉できなかったケースとして数えます。

しかし、業務判断の観点では、39℃台後半の予報であっても、熱中症対策や屋外作業の見直し、電力需要への備えを検討すべき水準です。
酷暑リスクへの備えでは、40℃以上に達するかどうかだけでなく、38℃以上、39℃以上、40℃以上など、複数の水準で段階的にリスクを管理することが重要です。

40℃以上の予測が難しい理由

40℃以上となるような極端な高温の予報は、通常の気温予報よりも難しい面があります。

最高気温は、上空の暖気だけでなく、日射、雲量、風向・風速、湿度、地形、都市化の影響など、複数の要素によって変化します。
特に40℃前後の極端な高温では、わずかな雲の広がりや風向の違いによって、実際の最高気温が1℃程度変わることがあります。

また、40℃以上かどうかは分かりやすい基準ですが、気温予報は本来、39℃、39.5℃、40℃のように連続的な値として予測されます。業務判断では、40℃を超えるかどうかだけでなく、40℃に近い危険な高温が予測されているかを確認することが重要です。

今回の検証で、40℃以上を観測した日の87%が前日予報で誤差2.0℃以内だったことは、極端な高温が予想される場面でも、事前に危険な暑さの水準を把握するうえで参考になる結果といえるでしょう。

酷暑日リスクにどう備える?長期予報と短期予報の使い分け

酷暑日リスクを業務判断に活用する際は、長期予報で高温リスクの可能性を早めに把握し、短期予報で具体的な実施可否や時間変更を判断するという使い分けが有効です。

【2026年夏予報】40℃以上の『酷暑日』は何地点?企業が押さえるべき判断ポイントでは、企業活動で重要となるのは「酷暑日が発生するか」だけではなく、「いつ・どこで・どの程度集中するか」という点であると整理しました。

2026年は、酷暑日の発生数そのものよりも、暑さのピークを逃さずにつかむことが重要となるでしょう。

長期予報は、人員配置、在庫、作業計画、設備点検、販促計画などの事前準備に活用できます。
一方、短期予報や実況情報は、作業の実施可否、時間変更、追加対策、現場対応などの具体的な判断に役立ちます。

さらに当日になると、最高気温予報だけでなく、実況気温や暑さ指数(WBGT)、現場の作業環境も確認し、必要に応じて判断を更新することが大切になるでしょう。

業務における暑さに関する長期予報・短期予報活用の例
業界・業務 長期予報で準備すること 短期予報・実況で判断すること
建設・土木 作業計画の見直し、作業員への注意喚起、休憩体制の準備 屋外作業時間の変更、作業中止判断、休憩頻度の強化
物流 配送計画の調整、人員配置、荷待ち対策の検討 ドライバー・倉庫作業員の安全確認
製造・工場 空調負荷や暑熱対策の確認、従業員への周知 作業環境の確認、休憩追加、設備トラブル対応
小売 飲料・冷菓・暑熱対策商品の在庫調整、人員配置、販促計画 来店ピーク対応、販促調整、店内温度管理
イベント 開催計画、救護体制、来場者導線、日よけ対策の準備 開催可否、開始時間変更、屋外待機列対策
施設管理 空調運転計画、館内注意喚起、利用者対応の準備 館内温度管理、混雑時対応、追加の注意喚起

40℃以上の予報が出ている場合はもちろん、39℃前後の予報でも、湿度や日射、作業内容によっては熱中症リスクが高まります。
企業では、予報値だけでなく、業務内容や現場環境に応じて、段階的に対策を行うことが必要となります。

*関連記事:気象データはどう使い分ける?短期・中期・長期・超長期予測の違いとビジネス活用

日本気象協会の気象データ活用サービス

日本気象協会では、企業の業務判断に活用できる気象データや予測情報を提供しています。

40℃前後の極端な高温が想定される場合、日々の運用判断だけでなく、需要予測、安全管理、電力需給、在庫・販促計画など、複数の業務に影響します。

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まとめ

日本気象協会の独自解析では、2026年夏は40℃以上の「酷暑日」が全国で延べ7~14地点と予想されています。2025年ほど多くはない見込みですが、直近10年平均と同程度かやや多い水準で、梅雨明け後に高温が集中する可能性があります。

2025年夏は、気象官署とアメダスを合わせた914地点中25地点、延べ30地点で40℃以上の日最高気温を観測しました。
日本気象協会では、この40℃以上を観測した延べ30地点を対象に、「JWA統合気象予測」の前日予報が実際の最高気温に対して近い値で予測できていたか、また「tenki.jp」で最高気温40℃以上を前日時点でどの程度予報できていたかを検証しました。

その結果、実際に40℃以上を観測した30件のうち、「JWA統合気象予測」の前日予報の誤差が1.0℃以内だった事例は18件(60%)、2.0℃以内だった事例は26件(87%)でした。また、「tenki.jp」の前日予報で40℃以上を表示していた件数は18件で、40℃以上という閾値で見た場合の捕捉率は60%でした。

40℃以上に達したかどうかだけで予報を評価すると、39℃台後半の予報で実際に40℃以上となったケースは「捕捉できなかった」と見なされます。しかし、業務判断の観点では、39℃台後半の予報でも、危険な高温として十分に備えるべき水準です。

また、国内最高気温を更新した2025年8月5日の事例の場合、「JWA統合気象予測」では9日前から関東北部で40℃を超える可能性を示し、3日前には42℃前後の高温となる地点があることを予測していました。

(参考:2025年夏の最高気温予報の精度検証)

業務で予報を活用する上では、40℃以上に達するかどうかだけでなく、危険な高温となる可能性を事前に捉えることが重要となります。

企業においては、長期予報で高温リスクを早めに把握し、人員・在庫・作業計画などの準備を進め、短期予報や実況情報で実施可否・時間変更・現場対応を判断することが有効となるでしょう。

日本気象協会では、気象データ提供、需要予測コンサルティング、ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」などを通じて、長期から短期までの気象情報を企業の事業判断に活用できる形で提供しています。

日本気象協会では今後も、激甚化する気象リスクに対応できるよう、天気予報の精度向上に取り組むとともに、生活や事業判断に役立つ予報の提供に努めていきます。

FAQ|よくある質問

Q.酷暑日とは何ですか?

A.日最高気温が40℃以上となる日に対して、2022年8月に日本気象協会が独自に定めた名称です。
2026年4月に気象庁の予報用語として採用されました。

Q.2025年の40℃以上となった日の気温を、どの程度予測できていましたか?

A.2025年に40℃以上を観測した延べ30地点を対象に、「JWA統合気象予測」の前日予報を検証したところ、実際の最高気温との差が1.0℃以内だった事例は18件(60%)、2.0℃以内だった事例は26件(87%)でした。

Q.2025年の40℃以上予報の捕捉率はどのくらいでしたか?

A.2025年に40℃以上を観測したのべ30地点を対象に、「tenki.jp」前日15時時点の最高気温予報を検証したところ、前日予報で40℃以上を表示していた件数は18件で、捕捉率は60%でした。ただし、「JWA統合気象予測」と実際の最高気温との差で見ると、30件中26件(87%)は誤差2.0℃以内でした。

Q.企業は酷暑日予報をどのように活用できますか?

A.長期予報で高温リスクを早めに把握し、短期予報や実況情報で作業時間、配送計画、在庫、人員配置、イベント開催可否などを判断する使い方が考えられます。

Q.2026年夏も酷暑日に注意が必要ですか?

A.日本気象協会の独自解析では、2026年の酷暑日は全国で延べ7~14地点と予想されています。過去最多となった2025年ほど多くはない見込みですが、直近10年平均と同程度かやや多い水準で、梅雨明け後に高温が集中する可能性があります。