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日本気象協会の天気予報精度検証結果(2025年)

2026.03.27

日本気象協会は、2023年に独自気象予測「JWA統合気象予測」を開発し、各種気象サービスを通じて、高精度・高頻度・高解像度の「JWA統合気象予測」を提供しています。

【日本気象協会】JWA統合気象予測

日本気象協会では、天気予報の精度を高めるため、定期的に予報精度の検証を行っています。
今回は2025年10月~12月の「当日の降水の有無の適中率」と「翌日における1時間ごとの天気予報の適中率」の評価を加え、各指標の年間適中率を算出しました。
今回検証を行った2025年10月~12月について、どちらの指標でも、日本気象協会の方が気象庁よりも精度が高いことを確認しました。

天気予報にはさまざまな要素があり、「天気予報の精度」にも多数の指標があります。
日本気象協会では、「今日、雨が降るか、降らないか」「明日は、いつ、どんな天気になるのか」を正確に予測できたかを「適中率」で継続的に評価しています。

2025年はイベントが実施される地点・日付の天気予報の適中率の検証を行っています。
今回は、10月の時代祭、11月の東京2025デフリンピック開会式、12月の秩父夜祭の検証を行いました。

また、2025年は夏(6~8月)の平均気温は観測史上最高となり、8月5日には群馬県伊勢崎で最高気温41.8℃を記録し、国内最高気温を更新しました。
“酷暑”となった2025年8月の最高気温についても、精度検証を行い、JWA統合気象予測の方が気象庁の予報よりも、気温予報の誤差が小さく、精度が高いことを確認しました。

日本気象協会では、今後も皆さまにとって必要な予報の精度向上に努めていきます。

目次

「当日の降水の有無の適中率」の検証結果(2025年1月~12月)

2025年10月~12月にかけて、毎朝5時に発表した全国の天気予報において「雨が降ると予報した日に、実際に雨が降ったか」という点に着目し、「当日の降水の有無の適中率」の検証を行いました。
検証の結果、「JWA統合気象予測」の適中率は88~92%となり、同じ評価結果を公開している気象庁の精度を上回ることを確認しました。
(結果は前回検証を行った2025年1月~9月の結果と合わせて掲載しています)

日本気象協会の「朝5時発表の当日の降水の有無の適中率」(2025年1月~12月)

当日の降水の有無の適中率 算出方法

評価方法のポイント

  • 当日の朝5時に発表された予報を基準に評価
  • 当日5~24時に降水1mm以上(雪0.5mm以上)で判定
  • 時間帯のずれは無視し、降水の有無で評価

「当日の降水の有無の適中率」は、当日の朝5時に発表した予報をもとに、その日の5~24時に合計1mm以上(雪の場合は0.5mm以上)の降水があったかどうかを評価します。
このため、ある地点で雨が降る時間帯が予報と実際の観測が異なっていたとしても、当日のどこかの時間帯に雨が降れば(あるいは、雨が降らなければ)、天気予報は当たった(適中した)と評価されます。
「当日の降水の有無の適中率」の算出方法 詳細

日本気象協会は「1時間ごとの天気予報も適中させること」が重要であると考えています。
ある地点で“当日どこかの時間帯に雨が降る”という予報だけでなく、“その日の14時に雨が降る”と予想し、実際にその時間帯から雨が降り出すという予測を早期にわかり対応できることが、日々の生活やビジネスの中で役に立つと考えているからです。
このため、私たち日本気象協会では、「当日の降水の有無の適中率」だけでなく、翌日の1時間ごとの予測精度を向上することを目的に「翌日における1時間ごとの天気の適中率」についても検証を行っています。

翌日における1時間ごとの天気の適中率の検証結果(2025年1月~12月)

夕方17時に発表した全国を網羅する代表都市141地点の翌日の1時間ごとの天気予報を調査対象とし、1時間ごとの天気(晴れ・曇り・雨・みぞれ(雨または雪)・雪)の予報が、実際の天気を当てていたかを確認しました。
2025年10月~12月の予報を検証した結果、「JWA統合気象予測」の適中率は10月が69%、11月が71%、12月が70%と、いずれの月においても気象庁の適中率を上回りました。
(結果は前回検証を行った2025年1月~9月の結果と合わせて掲載しています)

日本気象協会の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」(2025年1月~9月)

10月~12月の3か月間を通してみると、「JWA統合気象予測」の適中率は気象庁の予報を平均で6ポイント上回る結果となりました。
また、2025年の1年間の「JWA統合気象予測」の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」は70%で、2024年と同程度の適中率となりました。

翌日における1時間ごとの天気の適中率 算出方法

評価方法のポイント

  • 前日の17時に発表された明日の予報を基準に評価
  • 1時間ごとの天気を正確に予測できたかを検証
  • 「明日14時に雨が降る」など時間帯を含めて判定

「翌日における1時間ごとの天気の適中率」は、予報として日本気象協会の「JWA統合気象予測」と気象庁の「天気分布予報」の翌日の天気予報を用いています。
実際の天気は、気象庁の推計気象分布の「天気マーク」を用い、1時間ごとに予報と比較し、適中・不適中を判定しています。

日本気象協会の「翌日における1時間ごとの天気の適中率」算出方法

「翌日における1時間ごとの天気の適中率」の算出方法 詳細

2025年 特定の地点・日付の天気予報の適中率を検証

2025年、日本気象協会では、全国で天気が重要となる屋外イベントが開催される日を中心に、特定地点・日付の天気予報(前日17時発表)の適中率を検証(※)しています。
検証日程とイベント一覧

※各地点の実際の天気(結果)について、これまで気象庁の推計気象分布を利用していましたが、より正確に降水の状況を把握するため、今回から解析雨量による降水の判定を追加して検証を行っています。

10月~12月の検証

10月22日 「時代祭」(京都府 京都市)
予報適中率38% 降水は予測、降水時間が予測よりも長くなった

時代祭は、毎年10月22日に行われる平安神宮の大祭で、創建と平安遷都1100年紀念祭を奉祝する行事として、明治28年に始まりました。
明治維新によって著しい衰退を見せた京都の町おこし事業の集大成として、京都が日本の首都として千有余年にわたって培ってきた伝統工芸技術の粋を、動く歴史風俗絵巻として内外に披露することを主眼としています。
維新勤王隊の奏する笛や太鼓の音色を先頭に、約2,000名・約2キロにわたる行列は順次、明治維新時代から平安京の造営された延暦時代にさかのぼり、歴史と伝統の都・京都三大祭の一つとして、京都の秋を代表する祭となっています。

時代祭が開催された10月22日の天気予報(前日17日発表)の適中率を検証しました。(検証地点:平安神宮)
当日は曇り一時雨の予報でしたが、夕方まで雨となりました。適中率は38%でした。

【日本気象協会】10月22日 時代祭(京都府 京都市)の1時間ごとの天気の適中率
11月15日 「東京2025デフリンピック」(開会式・初日)(東京都 渋谷区)
予報適中率96% 曇りから晴れになることを時間も含めてほぼ適中

国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)が主催し、4年毎に開催されるデフアスリートを対象とした国際スポーツ大会です。東京2025デフリンピックは、100周年の記念すべき大会であり、日本では初めての開催になります。デフリンピックは、国際手話のほか、スタートランプや旗などを使った視覚による情報保障が特徴です。

開会式・競技初日の11月15日の天気予報(前日17時発表)の適中率を検証しました。(検証地点:東京体育館)
当日は曇りから晴れとなり、日本気象協会では前日から晴れる時間も含めて予測ができており、適中率は96%となりました。

【日本気象協会】11月15日 東京2025デフリンピック(東京都 渋谷区)の1時間ごとの天気の適中率
12月3日 「秩父夜祭」(埼玉県 秩父市)
予報適中率33% 日中の降水を予測できず

秩父夜祭は、京都祇園祭、飛騨高山祭とともに日本三大曳山祭のひとつとして知られ、300年以上の歴史を持つ秩父を代表するお祭りです。
豪華絢爛な笠鉾・屋台の曳き廻しや、豪壮な秩父屋台囃子、夜空を彩る花火が打ち上げられます。「秩父祭の屋台行事と神楽」は国重要無形民俗文化財に指定され、全国の「山・鉾・屋台行事」33件のうちの1つとしてユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

秩父夜祭の大祭が開催された12月3日の天気予報(前日17時発表)の適中率を検証しました。(検証地点:屋台観覧席設置場所の秩父市役所前)
この日は低気圧が通過した後、日中は曇または晴れの天気を予想していましたが、天気の回復が予想よりも遅れ、実際には1mm/h未満の小雨が続きました。推計気象分布では曇と判定されるような小雨についても、解析雨量による降水判定によって「雨」と判定しています。このような弱い降水の有無の予測は数値予報モデルによる表現が難しく、適中率が低い結果となりました。

【日本気象協会】12月3日 秩父夜祭(埼玉県 秩父市)の1時間ごとの天気の適中率
2025年のイベント予報適中結果

検証の詳細は、各イベント名称からご確認ください。

日付 場所 イベント名称 適中率
1月13日 東京都 世田谷区 令和7年 世田谷区 二十歳のつどい 96%
2月4日 北海道 札幌市 さっぽろ雪まつり(初日) 58%
5月15日 京都府 京都市 葵祭 62%
6月7日 石川県 金沢市 金沢百万石まつり(百万石行列) 96%
7月17日 京都府 京都市 祇園祭(前祭山鉾巡行) 79%
7月26日 東京都 台東区 隅田川花火大会 100%
8月2日 新潟県 長岡市 長岡まつり大花火大会 71%
8月7日 青森県 青森市 青森ねぶた祭(海上運行) 71%
9月14日 東京都 新宿区 東京2025世界陸上競技選手権大会 42%
10月22日 京都府 京都市 時代祭 38%
11月15日 東京都 渋谷区 東京2025デフリンピック(開会式・初日) 96%
12月3日 埼玉県 秩父市 秩父夜祭 33%

今後の取り組みポイント

  • 当日の降水有無だけでなく、1時間ごとの天気予報の精度向上
  • 生活やビジネスで役立つ予報情報の提供

さまざまに天気が変化する状況において、時間のずれなく予報を適中させることは非常に難しいことです。

2025年夏の“酷”暑と最高気温予報の検証

2025年夏(6~8月)は全国平均気温が観測史上最高となり、8月5日には群馬県伊勢崎市で41.8℃を観測し、国内最高気温を更新しました。

このような記録的な暑さを受け、2025年、日本気象協会の気象予報士120名が選ぶ「今年の天気を表す漢字」は「酷」となりました。(日本気象協会の気象予報士120名に調査を実施 2025年の「今年の天気を表す漢字」は「酷」に決定)

今回は、この“酷暑”の象徴ともいえる2025年8月の最高気温の予報精度について検証を行いました。
検証では、8月の最高気温について、JWA統合気象予測と気象庁の予報を比較しました。
その結果、翌日~7日先までの全ての予報期間で、JWA統合気象予測の方が気象庁の予報よりも、気温予報の誤差(RMSE)が小さくなりました。RMSEは予報と実際の気温の誤差を示すため、値が小さいほど予報が実際の気温に近いことを表します。

JWA統合気象予測では、予報の誤差(RMSE)は概ね2℃以内で推移しており、極端な高温が発生した2025年8月においても安定した精度を維持していました。

翌日~7日先までの最高気温の予報精度(2025年8月)

また、2024年8月と比較すると、2025年8月は全体的に誤差が縮小傾向となりました。
これは、観測データが蓄積されたことで、JWA統合気象予測の手法の特徴である「補正処理」と各気象機関の予測モデルの「統合処理化」が改良され、精度が向上したためです。

2025年8月と2024年8月の最高気温の予測精度の比較(日本気象協会)
【日本気象協会】翌日~7日先までの最高気温の予報精度(2025年と2024年の比較)

最高気温の精度検証方法

最高気温の精度検証方法 詳細
  • 期間:2024年8月1日~31日、2025年8月1日~31日
  • 予報期間:翌日~7日先
  • 要素:日最高気温
  • 地点:気象官署56地点
  • 予報
    日本気象協会 JWA統合気象予測(最高気温、最低気温) 11時時点の予報
    気象庁 天気予報(最高気温、最低気温) 11時時点の予報
  • 実際の気温
    気象庁のアメダス(AMeDAS)の観測値(日最高気温、日最低気温)
  • 検証方法
    予報値と観測値から、誤差の大きさを表す指標の一つであるRMSE(Root Mean Squared Error)を算出し、比較する。

国内最高気温を更新した8月5日の事例では、9日前から関東北部で40℃を超え、3日前には42℃前後の高温となるところがあることを予測しており、危険な暑さとなる可能性を事前に把握できる予測となっていました。
極端気象の発生時においても、予測の信頼性を維持できるかどうかは、生活・ビジネス双方にとって重要なポイントです。

最高気温40℃などの極端な高温を事前に予測できると、電力需給計画、熱中症対策、飲料・冷菓の需要予測、アパレル在庫調整などのビジネスの意思決定や、イベント・授業の計画、外出予定、持ち物の事前準備など生活で役立ちます。

日本気象協会の天気予報サービス

ビジネスと気象には多くの関連性があり、「世界の全産業の1/3は何らかの気象によるリスクを抱えている」と言われています。
廃棄ロスや機会ロスの削減、省力化・効率化、コスト改善などビジネスにおけるさまざまなロスの削減に向けて、日本気象協会の高精度な気象データをご活用ください。

  • ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」
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  • 2年先長期気象予測
    日本気象協会では、業界で初めて、従来よりも精度が高く、予測期間の長い予測手法を開発しました。
    急な高温や長い残暑、大雨や大雪といった気象リスクが増加する今、精度の高い長期予報は、年間計画策定や資材調達・発注、製造・販売・CM計画、新商品の開発といった重要なビジネスシーンにおいて、根拠ある意思決定に重要な役割を果たします。
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    *2年先長期気象予測を活用した株式会社アダストリア様のファッションロス削減事例
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    ファイル形式はCSVやPDF等から選択でき、提供方法はメール送付、FTPなどご要望に応じて対応します。お気軽にご相談ください。

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