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2026年7月21日~27日の酷暑日を検証 前日予報で23事例中20事例を40℃以上と予測

2026.08.06

2026年7月21日~27日に日最高気温40℃以上となった「酷暑日」延べ23事例を検証した結果、日本気象協会の独自気象予測「JWA統合気象予測」の前日予報では、20事例(87.0%)で40℃以上、21事例(91.3%)で39℃以上を予測していました。

日本気象協会では、2026年夏の酷暑日を全国で延べ6~10地点と予想※1していましたが、7月27日までに酷暑日を観測したのは延べ23地点となり予想レンジの上限を超えました。

※1 2026年夏予報|7月中旬以降は真夏の暑さへ 酷暑日・雷雨・台風リスクに注意

夏全体の酷暑日地点数を見通す長期予報と、発生が近づいた段階で地点ごとの最高気温を予測する短期予報は、予測期間と評価対象が異なります。

本記事では、長期予報とは分けて、前日予報が実際の酷暑日をどの程度捉えていたかを速報的に検証します。

目次

2026年7月21日~27日の酷暑日予報の検証結果

2026年7月21日~27日に、気象官署・アメダスの観測地点合わせて日最高気温40℃以上となった地点は気象官署・アメダス914地点のうち10地点で、延べ23事例でした。

40℃以上の高温が複数の地域で連日観測されたことで、屋外作業、施設管理、店舗・イベント運営などでは、暑熱対策や業務計画の見直しが必要となったと考えられます。

検証結果|前日予報で酷暑日の87%を40℃以上と予測

日本気象協会では、2026年7月21日~27日に40℃以上を観測した延べ23事例を対象に、日本気象協会の独自気象予測「JWA統合気象予測」の前日時点の予報が、40℃や39℃といった極端な高温をどの程度捉えることができていたかを検証しました。

検証の結果、実際に40℃以上を観測した23事例のうち、20事例(87.0%)では前日時点で40℃以上を予測していました。また、40℃以上を前日時点で予測できなかった残りの3事例のうち1事例では39℃台を予測しており、39℃以上まで含めると21事例(91.3%)で39℃以上を予測していました。

前日予報の予測値 事例数(予報事例数/酷暑日観測事例数) 割合(捕捉率)
40℃以上 20事例/23事例 87.0%
39℃以上 21事例/23事例 91.3%

検証の対象と方法

今回の検証では、2026年7月21日~27日に、気象官署・アメダスの観測地点で日最高気温40℃以上を観測した延べ23事例を対象としました。同じ地点で複数日に40℃以上を観測した場合は、地点と日付の組み合わせごとにそれぞれ1事例として数えています。

各事例について、気象官署・アメダスの観測値と、「JWA統合気象予測」による前日時点の最高気温予報を比較しました。そのうえで、実際に酷暑日となった事例のうち、最高気温の予報が40℃以上または39℃以上だった割合を算出しました。

項目 内容
対象期間 2026年7月21日~27日
対象地点・対象日 40℃以上を観測した延べ23地点・日付
観測データ 気象官署・アメダスの観測値
予報データ 「JWA統合気象予測」の最高気温予報
評価対象 実際に40℃以上となった事例を、前日時点で40℃以上または39℃以上として捉えられていたか
評価指標 40℃以上/39℃以上の捕捉率
「捕捉率」とは?

気象の予報検証における「捕捉率」は、実際に発生した現象を予報でどの程度見逃さずに捉えられていたかを確認するための指標です。

今回の「捕捉率」は、実際に40℃以上を観測した地点・日付のうち、40℃以上を予報できていた割合を示しています。

捕捉率 = 前日予報で40℃以上を予測していた件数 ÷ 実際に40℃以上を観測した件数 × 100

これは、40℃以上を観測した地点・日付に限定し、「予報で40℃以上を予測できていたか」を確認したものです。そのため、40℃以上を予報したものの実際には40℃未満だった場合(一致率)は、本検証の対象には含めていません。

40℃以上の捕捉率は、あくまで「40℃以上」という閾値で見た指標です。

実際の業務判断では、39℃台の予報であっても危険な高温として備える必要があります。そのため、本記事では、実際に40℃以上を観測した事例について、40℃以上だけでなく、39℃以上の捕捉率も併せて確認しています。

この結果からわかること

検証の結果、実際に40℃以上を観測した23事例のうち、20事例(87.0%)で40℃以上、21事例(91.3%)で39℃以上と予測していました。
このことは、40℃以上の極端な高温となる日に、前日時点で危険な暑さの水準を把握するうえで参考になる検証結果と言えるでしょう。

一方、業務判断の観点では、39℃台の予報であっても、熱中症対策や屋外作業の見直し、電力需要への備えを検討すべき水準です。
酷暑リスクへの備えでは、40℃以上に達するかどうかだけでなく、39℃前後の予報も含め、危険な高温となる可能性を段階的に捉えることが重要です。

なぜ2026年7月下旬に酷暑日が相次いだ?記録的な高温と気象的背景

2026年7月21日~25日まで、国内のいずれかの地点で5日連続して日最高気温40℃以上を観測し、「酷暑日」連続日数の過去最長記録を更新しました。期間中は東海地方を中心に記録的な高温が相次ぎ、7月23日には静岡県浜松市で41.1℃を観測しました。

26日は全国で40℃以上の観測がありませんでしたが、27日には大分県日田市で40.0℃を観測し、九州で観測史上初めて酷暑日となりました。

この期間は、太平洋高気圧に覆われて強い日差しが続いたことに加え、上空の非常に暖かい空気やフェーン現象、内陸・盆地の地形条件などが重なり、各地で40℃以上となりました。

2026年7月21日~27日に相次いだ酷暑日と記録的な高温

2026年7月21日から25日にかけて、国内のいずれかの地点で5日連続して日最高気温40℃以上の酷暑日を観測し、連続日数の過去最長記録を更新しました。期間中は岐阜県、愛知県、三重県、静岡県など、東海地方を中心に記録的な高温が続きました。

期間中に観測された最高気温は、7月23日の静岡県浜松市天竜区佐久間の41.1℃でした。
その後、高温の中心は次第に西日本へ移り、7月27日には大分県日田市で40.0℃を観測し、九州で観測史上初の酷暑日となりました。

気象的背景① 太平洋高気圧と上空の暖気により、気温が上がりやすい状態が続いた

この期間は、西日本から東日本にかけて太平洋高気圧に覆われ、晴れて強い日射を受ける日が続きました。これにより、地表付近の空気が暖められ、日中の気温が上がりやすい状態となりました。

*参考記事:太平洋高気圧とは?夏の暑さ・梅雨・台風との関係を解説

さらに、上空にもこの時期として非常に暖かい空気が流れ込み、地上の気温が上がりやすい状態となっていました。
加えて、夜間も気温が下がりにくく、朝の時点ですでに気温が高い日もありました。このため、日中に気温が上昇する前から高い気温となっていました。

こうした条件が重なり、日中に40℃前後まで気温が上昇しやすい状態が続きました。

気象的背景② 東海地方では西~北西の風と地形条件が気温上昇を強めた

東海地方では、広域的な高温に加えて、地域によってはフェーン現象や地形の影響が気温上昇を強めました。
フェーン現象は、山を越えた風が風下側で高温・乾燥し、局地的に気温を上昇させる現象です。

*参考記事:フェーン現象とは?企業が注意すべき局地的な高温リスクと暑熱対策

また、岐阜県や愛知県などの内陸部や山間部では、海から流れ込む比較的低温な風が届きにくく、暖められた空気が滞留しやすい傾向があります。
太平洋高気圧や上空の暖気による広域的な高温に、フェーン現象や内陸・盆地などの地点ごとの地形条件が重なったことで、東海地方を中心に40℃以上の地点が相次ぎました。

気象的背景③ 40℃以上の観測地点は東海地方から九州へ

7月21日から25日までは、東海地方を中心に国内のいずれかの地点で酷暑日が続きましたが、26日は全国で40℃以上を観測した地点はなく、5日連続の酷暑日はいったん途切れました。

27日になると、高温の中心は東海地方から西日本へ移りました。
西日本を中心に高気圧に覆われ、九州でも強い日差しによって気温が上昇し、大分県日田市では40.0℃を観測しました。九州で酷暑日となったのは、観測史上初めてです。
日田市は山地に囲まれた盆地に位置しており、こうした地形条件も気温上昇に影響した可能性があります。

なぜ酷暑日事例数は、日本気象協会の当初予想を上回った?

7月は顕著な高温期間は前年より短かったものの、高温の強度が想定を上回ったため、酷暑日地点数は予想を上回る結果となりました。

当初、日本気象協会では、2025年ほど顕著な高温が長期間続く可能性は低いと考え、酷暑日地点数を3月時点で7~14地点、6月時点で6~10地点と予想していました。

2026年夏予報|7月中旬以降は真夏の暑さへ 酷暑日・雷雨・台風リスクに注意

実際に、前年と比べて暑さの立ち上がりは遅かったものの、梅雨明け前後の7月中旬から下旬にかけての期間は、前年を上回る高温となりました。

予想以上に強い暖気が流れ込み、太平洋高気圧による晴天、フェーン現象、内陸・盆地地形などの条件が重なったことで、短期間に40℃以上となる地点が前年を上回るペースで増加しました。

このように、酷暑日は広域的な高温傾向だけでなく、風向や地形、フェーン現象などの地域的な条件によって発生地点が変化します。そのため、酷暑日を予測する際には、全国的な気温傾向に加えて、地点ごとの気象条件を捉えることが重要です。

酷暑日リスクへの備えに活用できる気象予報サービス

酷暑日リスクを業務判断に活用する際は、長期予報で高温となる可能性を早めに把握し、暑さが予想される時期が近づいてきたら、短期予報で最新情報を確認しながら対策を具体化することが重要です。

例えば、数週間から数日前の予報は、人員配置、在庫調整、作業計画、設備点検、販促計画などの事前準備に活用できます。前日から当日の予報や実況情報は、屋外作業の実施可否や時間変更、休憩の追加、配送計画、店舗運営など、具体的な判断に役立ちます。

また、40℃以上の予報が出ていない場合でも、38~39℃前後の極端な高温となる可能性があります。最高気温だけでなく、湿度や日射、暑さ指数(WBGT)、現場の作業環境も確認し、段階的に対策を強化することが大切です。

日本気象協会では、こうした業務判断に活用できる気象データや予測情報を提供しています。

*関連記事:気象データはどう使い分ける?短期・中期・長期・超長期予測の違いとビジネス活用

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まとめ

2026年7月21日~27日に酷暑日となった延べ23事例を検証した結果、日本気象協会の独自気象予測「JWA統合気象予測」の前日予報では、20事例(87.0%)で40℃以上、21事例(91.3%)で39℃以上を予測していました。

今回の結果は、実際に酷暑日となった事例を対象とした捕捉率の検証であり、予報の空振りや最高気温予報全体の精度を評価したものではありません。

一方で、前日時点で危険な高温の水準を把握するための参考となる結果です。

企業では、「40℃以上になるか」という点だけで判断せず、39℃前後の予報やWBGT、実況気温、現場環境を確認しながら、作業時間、休憩、人員配置、配送、施設運用などの対策を段階的に強化することが重要です。

FAQ|よくある質問

Q. 酷暑日とは何ですか?

A. 日最高気温が40℃以上となる日に対して、2022年8月に日本気象協会が独自に定めた名称です。2026年4月に気象庁の予報用語として採用されました。

Q. 企業は酷暑日予報をどのように活用できますか?

A. 長期予報で高温リスクを早めに把握し、短期予報や実況情報で作業時間、配送計画、在庫、人員配置、イベント開催可否などを判断する使い方が考えられます。

Q. 最高気温40℃以上は前日からどの程度予測できますか?

A. 2026年7月21日~27日に40℃以上となった23事例のうち、前日予報で20事例(87.0%)を40℃以上、21事例(91.3%)を39℃以上と予測していました。

Q. 捕捉率87.0%とはどういう意味ですか?

A. 実際に40℃以上となった23事例のうち、前日時点で40℃以上を予測していた事例の割合です。40℃以上を予測したものの実際には40℃未満だった事例は含まれていないため、予報全体の適中率を示すものではありません。

Q. 2026年7月下旬に酷暑日が連発したのはなぜですか?

A. 太平洋高気圧に覆われて強い日射が続いたことに加え、上空の暖気や、内陸・盆地の地形、地域によっては山越えの風による昇温などが重なったためです。