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2026年7月21日~8月3日の酷暑日を検証 前日予報で34事例中28事例を40℃以上と予測

2026.08.21

公開:2026年8月6日
最終更新:2026年8月21日

2026年7月21日~8月3日に日最高気温40℃以上となった「酷暑日」延べ34事例を検証した結果、日本気象協会の独自気象予測「JWA統合気象予測」の前日予報では、28事例(82.4%)で40℃以上、30事例(88.2%)で39℃以上を予測していました。

日本気象協会では、2026年夏の酷暑日を全国で延べ6~10地点と予想※1していましたが、8月3日までに酷暑日を観測したのは延べ34地点となり予想レンジの上限を超えました。

※1 【日本気象協会】酷暑レポート Vol.2 2026年の酷暑日

夏全体の酷暑日地点数を見通す長期予報と、発生が近づいた段階で地点ごとの最高気温を予測する短期予報は、予測期間と評価対象が異なります。

本記事では、長期予報とは分けて、前日予報が実際の酷暑日をどの程度捉えていたかを速報的に検証します。

目次

2026年7月21日~8月3日の酷暑日予報の検証結果

2026年7月21日~8月3日に、気象官署・アメダスの観測地点合わせて日最高気温40℃以上となった地点は気象官署・アメダス914地点のうち20地点で、延べ34事例でした。

40℃以上の高温が複数の地域で連日観測されたことで、屋外作業、施設管理、店舗・イベント運営などでは、暑熱対策や業務計画の見直しが必要となったと考えられます。

検証結果|前日予報で酷暑日の82.4%を40℃以上と予測

日本気象協会では、2026年7月21日~8月3日に40℃以上を観測した延べ34事例を対象に、日本気象協会の独自気象予測「JWA統合気象予測」の前日時点の予報が、40℃や39℃といった極端な高温をどの程度捉えることができていたかを検証しました。

検証の結果、実際に40℃以上を観測した34事例のうち、28事例(82.4%)では前日時点で40℃以上を予測していました。また、40℃以上を前日時点で予測できなかった残りの6事例のうち2事例では39℃台を予測しており、39℃以上まで含めると30事例(88.2%)で39℃以上を予測していました。

前日予報の予測値 事例数(予報事例数/酷暑日観測事例数) 割合(捕捉率)
40℃以上 28事例/34事例 82.4%
39℃以上 30事例/34事例 88.2%

検証の対象と方法

今回の検証では、2026年7月21日~8月3日に、気象官署・アメダスの観測地点で日最高気温40℃以上を観測した延べ34事例を対象としました。同じ地点で複数日に40℃以上を観測した場合は、地点と日付の組み合わせごとにそれぞれ1事例として数えています。

各事例について、気象官署・アメダスの観測値と、「JWA統合気象予測」による前日時点の最高気温予報を比較しました。そのうえで、実際に酷暑日となった事例のうち、最高気温の予報が40℃以上または39℃以上だった割合を算出しました。

項目 内容
対象期間 2026年7月21日~8月3日
対象地点・対象日 40℃以上を観測した延べ34地点・日付
観測データ 気象官署・アメダスの観測値
予報データ 「JWA統合気象予測」の最高気温予報
評価対象 実際に40℃以上となった事例を、前日時点で40℃以上または39℃以上として捉えられていたか
評価指標 40℃以上/39℃以上の捕捉率
「捕捉率」とは?

気象の予報検証における「捕捉率」は、実際に発生した現象を予報でどの程度見逃さずに捉えられていたかを確認するための指標です。

今回の「捕捉率」は、実際に40℃以上を観測した地点・日付のうち、40℃以上を予報できていた割合を示しています。

捕捉率 = 前日予報で40℃以上を予測していた件数 ÷ 実際に40℃以上を観測した件数 × 100

これは、40℃以上を観測した地点・日付に限定し、「予報で40℃以上を予測できていたか」を確認したものです。そのため、40℃以上を予報したものの実際には40℃未満だった場合(一致率)は、本検証の対象には含めていません。

40℃以上の捕捉率は、あくまで「40℃以上」という閾値で見た指標です。

実際の業務判断では、39℃台の予報であっても危険な高温として備える必要があります。そのため、本記事では、実際に40℃以上を観測した事例について、40℃以上だけでなく、39℃以上の捕捉率も併せて確認しています。

この結果からわかること

検証の結果、実際に40℃以上を観測した34事例のうち、28事例(82.4%)で40℃以上、30事例(88.2%)で39℃以上と予測していました。
このことは、40℃以上の極端な高温となる日に、前日時点で危険な暑さの水準を把握するうえで参考になる検証結果と言えるでしょう。

一方、業務判断の観点では、39℃台の予報であっても、熱中症対策や屋外作業の見直し、電力需要への備えを検討すべき水準です。
酷暑リスクへの備えでは、40℃以上に達するかどうかだけでなく、39℃前後の予報も含め、危険な高温となる可能性を段階的に捉えることが重要です。

なぜ2026年7月下旬から8月頭に酷暑日が相次いだ?記録的な高温と気象的背景

2026年7月21日~8月3日には、東海地方を中心に始まった記録的な高温が西日本にも広がり、全国で延べ34事例の酷暑日を観測しました。7月21日から25日には国内のいずれかの地点で5日連続して日最高気温40℃以上を観測し、「酷暑日」連続日数の過去最長記録を更新しました。

この期間に酷暑日が相次いだ背景には、上空の非常に暖かい空気と太平洋高気圧に覆われたことによる強い日射で、広い範囲で気温が上がりやすい状態が続いたことがあります。これに加え、地域ごとのフェーン現象や内陸・盆地などの地形条件、夜間も気温が下がりにくい状況が重なり、局地的に40℃以上の高温となりました。

2026年7月21日~8月3日に相次いだ酷暑日と記録的な高温

2026年7月21日から8月3日にかけて、気象官署・アメダスの20地点で延べ34事例の酷暑日を観測しました。

特に7月21日から25日にかけては、国内のいずれかの地点で5日連続して日最高気温40℃以上の酷暑日を観測し、連続日数の過去最長記録を更新しました。この期間は、岐阜県、愛知県、三重県、静岡県など東海地方を中心に記録的な高温が続き、期間中の最高気温は7月23日に静岡県浜松市天竜区佐久間で観測した41.1℃でした。

7月26日は全国で40℃以上の観測はありませんでしたが、27日には大分県日田市で40.0℃を観測し、九州で観測史上初の酷暑日となりました。その後も高温は続き、8月3日には九州・四国でも酷暑日を観測しました。

なぜ40℃以上となった?酷暑日の気象的背景

2026年7月下旬から8月初めに40℃以上の「酷暑日」が相次いだ背景には、一つの要因だけでなく、広い範囲で気温が上がりやすい気象条件に、地域ごとの風や地形などの条件が重なったことが考えられます。

気象庁は、2026年7月中旬から下旬の顕著な高温について、西日本付近では上層のチベット高気圧が強まり、背の高い高気圧に覆われたことなどにより、上空約1,500メートル付近まで過去と比べてもかなり高温となったと分析しています。さらに、晴天が続いて強い日射を受けたことも、地表付近の気温を押し上げたとしています。

こうした広域的な高温の土台に加えて、実際に40℃以上となった地域では、フェーン現象や内陸・盆地などの地形条件が気温上昇を強めた可能性があります。また、酷暑が続いた地域では、夜間も気温が下がりにくく、朝から高温となったことも暑さを後押ししたと考えられます。

広域的に高温となった条件

  • 上空まで非常に暖かい状態

    下降気流による断熱昇温や暖気の流入によって、上空約1,500メートル付近まで非常に高温となり、地上の気温も上がりやすい状態となっていました。

  • 太平洋高気圧に覆われたことによる晴天・強い日射

    上空まで非常に暖かい状態に加えて、太平洋高気圧に覆われて晴天が続いたことで、強い日射によって地表付近がさらに暖められました。

地域的に気温をさらに押し上げる条件

  • フェーン現象

    フェーン現象とは、山を越えた風が風下側で高温・乾燥し、局地的に気温を上昇させる現象です。

    *参考記事:フェーン現象とは?企業が注意すべき局地的な高温リスクと暑熱対策

    7月21日から25日に酷暑日が相次いだ東海地方や、8月3日の九州・四国での酷暑日は、上空の暖気や強い日射とともに、フェーン現象が高温の要因となったと考えられます。

  • 内陸・盆地などの地形

    内陸部や盆地、山あいでは、風向や地形によっては海からの比較的低温な空気の影響を受けにくく、日中の気温が上がりやすくなる場合があります。

    40℃以上を観測した多治見や美濃、甲府、日田などは内陸側に位置する地点です。ただし、内陸や盆地という地形だけで40℃以上になるわけではありません。上空の暖気や強い日射に加え、その日の風向や周辺の地形など複数の条件が重なることで、局地的な高温につながる場合があります。7月25日には美濃40.8℃、多治見40.7℃、甲府40.0℃、7月27日には日田で40.0℃などを観測しています。

高温を後押しする条件

  • 夜間も気温が下がりにくく、朝から高温

    酷暑が数日続く場合には、夜間も気温が十分に下がらず、朝から高温となることも、その後の日中の暑さを後押しします。

    7月21日から25日に記録的な暑さとなった東海地方では、昼間の熱が残って夜間も気温が下がりにくく、熱帯夜が続きました。朝の時点ですでに気温が高いところへ、日中の強い日射が加わることで、気温がさらに上昇しやすくなります。ただし、夜間の高温そのものが40℃以上となる直接的な原因というよりは、連日の高温時に日中の気温上昇を後押しする条件の一つです。

なぜ酷暑日事例数は、日本気象協会の当初予想を上回った?

7月は顕著な高温期間は前年より短かったものの、高温の強度が想定を上回ったため、酷暑日地点数は予想を上回る結果となりました。

当初、日本気象協会では、2025年ほど顕著な高温が長期間続く可能性は低いと考え、酷暑日地点数を3月時点で7~14地点、6月時点で6~10地点と予想していました。

【日本気象協会】酷暑レポート Vol.2 2026年の酷暑日

実際に、前年と比べて暑さの立ち上がりは遅かったものの、梅雨明け前後の7月中旬から下旬にかけての期間は、前年を上回る高温となりました。

予想以上に強い暖気が流れ込み、太平洋高気圧による晴天、フェーン現象、内陸・盆地地形などの条件が重なったことで、短期間に40℃以上となる地点が前年を上回るペースで増加しました。

このように、酷暑日は広域的な高温傾向だけでなく、風向や地形、フェーン現象などの地域的な条件によって発生地点が変化します。そのため、酷暑日を予測する際には、全国的な気温傾向に加えて、地点ごとの気象条件を捉えることが重要です。

酷暑日リスクへの備えに活用できる気象予報サービス

酷暑日リスクを業務判断に活用する際は、長期予報で高温となる可能性を早めに把握し、暑さが予想される時期が近づいてきたら、短期予報で最新情報を確認しながら対策を具体化することが重要です。

例えば、数週間から数日前の予報は、人員配置、在庫調整、作業計画、設備点検、販促計画などの事前準備に活用できます。前日から当日の予報や実況情報は、屋外作業の実施可否や時間変更、休憩の追加、配送計画、店舗運営など、具体的な判断に役立ちます。

また、40℃以上の予報が出ていない場合でも、38~39℃前後の極端な高温となる可能性があります。最高気温だけでなく、湿度や日射、暑さ指数(WBGT)、現場の作業環境も確認し、段階的に対策を強化することが大切です。

日本気象協会では、こうした業務判断に活用できる気象データや予測情報を提供しています。

*関連記事:気象データはどう使い分ける?短期・中期・長期・超長期予測の違いとビジネス活用

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まとめ

2026年7月21日~8月3日に酷暑日となった延べ34事例を検証した結果、日本気象協会の独自気象予測「JWA統合気象予測」の前日予報では、28事例(82.4%)で40℃以上、30事例(88.2%)で39℃以上を予測していました。

今回の結果は、実際に酷暑日となった事例を対象とした捕捉率の検証であり、予報の空振りや最高気温予報全体の精度を評価したものではありません。

一方で、前日時点で危険な高温の水準を把握するための参考となる結果です。

企業では、「40℃以上になるか」という点だけで判断せず、39℃前後の予報やWBGT、実況気温、現場環境を確認しながら、作業時間、休憩、人員配置、配送、施設運用などの対策を段階的に強化することが重要です。

FAQ|よくある質問

Q. 酷暑日とは何ですか?

A. 日最高気温が40℃以上となる日に対して、2022年8月に日本気象協会が独自に定めた名称です。2026年4月に気象庁の予報用語として採用されました。

Q. 企業は酷暑日予報をどのように活用できますか?

A. 長期予報で高温リスクを早めに把握し、短期予報や実況情報で作業時間、配送計画、在庫、人員配置、イベント開催可否などを判断する使い方が考えられます。

Q. 最高気温40℃以上は前日からどの程度予測できますか?

A. 2026年7月21日~8月3日に40℃以上となった34事例のうち、前日予報で28事例(82.4%)を40℃以上、30事例(88.2%)を39℃以上と予測していました。

Q. 捕捉率82.4%とはどういう意味ですか?

A. 実際に40℃以上となった34事例のうち、前日時点で40℃以上を予測していた事例の割合です。40℃以上を予測したものの実際には40℃未満だった事例は含まれていないため、予報全体の適中率を示すものではありません。

Q. 2026年7月下旬から8月頭に酷暑日が連発したのはなぜですか?

A. 上空の非常に暖かい空気と太平洋高気圧に覆われたことによる強い日射で、広い範囲で気温が上がりやすい状態が続いたためです。これに、地域ごとのフェーン現象や内陸・盆地などの地形条件が重なり、局地的に40℃以上となりました。酷暑が続いた地域では、夜間も気温が下がりにくく朝から高温だったことも、日中の気温上昇を後押ししました。