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年末~2月頭の「東京の野菜相場」はどう動く?|3~8週先の価格動向と仕入れ判断のポイント

2025.12.17

日本気象協会では「野菜の相場予測」を開発し、定量データの提供と、アプリ「biz tenki」での情報提供を行っています。
「野菜の相場予測」とは、気象データと市場データをもとに、最大15週間先までの野菜の市場価格を予測するものです。気象条件の影響を受けやすい野菜相場は、近年の気候変動の影響により相場の急変リスクが高まっています。
「野菜の相場予測」を活用することで、仕入れや生産、販促、メニュー開発などの効率化・ロス削減が見込まれます。

今回はアプリ「biz tenki」新機能『野菜の相場予測』を使い、12月15日時点の東京エリアの野菜の相場予測と、「仕入れ」「メニュー・商品企画」「原価管理」に役立つ情報をお伝えします。

年末年始~2月頭にかけての野菜の相場予測のポイント

  • 年末年始(12/29週)
    葉茎菜類(キャベツ・レタス・はくさい・ほうれん草・ねぎ)・根菜類(だいこん)は上昇傾向
    果菜類(トマト)は下落傾向
  • 2月頭頃(2/2週)
    葉茎菜類(キャベツ・レタス・ほうれん草・ブロッコリー)は下落傾向
    根菜類(だいこん)は落ち着く
    果菜類(トマト・ピーマン)はやや上昇傾向
  • 前年比
    年末は葉茎菜類(キャベツなど)が割高
    1月~2月頭は全体的に割安
  • 平年比
    年末〜年始は葉茎菜類(キャベツ・レタス・はくさい)・根菜類(だいこん)が割高
    果菜類(トマト)が割安傾向

目次

東京エリアの年末年始から2月頭までの野菜相場総括

東京エリアでは、年末年始(12/29週)にかけて葉茎菜類(キャベツなど)・根菜類(だいこん)が上昇、横ばいで推移していた果菜類(トマト)は下落し、2月頭頃にかけて(2/2週)葉茎菜類(キャベツなど)が下落傾向となる見込みです。

前年と比較すると年末は葉茎菜類(キャベツなど)が割高となり、卸売値の上昇により食品スーパーや外食店などでは利益率圧迫への注意が必要です。

1月から2月頭は全体的に割安となるので、食品スーパーでもお客様が手を取りやすい価格感に落ち着くでしょう。

年末年始(12/29週)

  • 葉茎菜類(キャベツなど):上昇傾向
  • 根菜類(だいこん):上昇傾向
  • 果菜類(トマト):下落傾向

2月頭(2/2週)

  • 葉茎菜類:下落傾向
  • 根菜類:上昇傾向
  • 果菜類:横ばい〜やや上昇傾向

前年比

  • 年末年始(12/29週):葉茎菜類は割高
  • 2月頭(2/2週):全体的に割安

平年比

  • 葉茎菜類・根菜類:年末〜1月末にかけて割高
  • 果菜類:2月頭頃まで割安傾向
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【biz tenki】2025年11月28日更新 12週先までの体感温度比較
【biz tenki】野菜の相場予測 平年比

なぜ年末〜1月は相場が動きやすいのか?

年末年始の野菜相場が変動しやすい理由には、次のような構造があります。

  1. 年末の需要増加

    おせち用の根菜・葉茎菜類が大量に動く

    外食稼働・家庭料理需要が上昇

  2. 冬季の天候影響

    低温や日照不足 → 生育遅れ

    霜害・積雪 → 収穫・物流に影響

    気象庁の寒波予測が出る年は特に変動幅が拡大

  3. 市場休場による供給変動

    年末の市場休場前後は出荷タイミングが集中

品目別:年末年始~2月頭頃の相場見通し

東京エリアでは、年末年始(12/29週)にかけてキャベツ・だいこんが上昇、トマトが下落、2月頭頃(2/2週)には葉茎菜類(キャベツ・レタス)が下落傾向です。
主要品目ごとの見通しは以下となります。

品目 年末年始
(12/29週)
2月頭
(2/2週)
背景
キャベツ 上昇 下落 低温で生育が追いつきにくく、年末需要が高い
レタス 上昇 下落 霜害リスク、出荷量調整の影響を受けやすい
はくさい 上昇 やや下落 鍋需要で年末に伸びる
だいこん 上昇 落ち着く 冬季の生育遅れと年末の大量需要
トマト 下落 やや上昇 需給が比較的安定しやすい時期

キャベツ・レタスなど葉茎菜類は年末に高騰しやすい一方、1月末から2月頭は供給回復により下落が見込まれます。トマトは需給の安定から、年末〜1月中旬は比較的値動きが落ち着きやすい傾向があります。

「野菜の相場予測」機能の特徴とできること

アプリ「biz tenki」の新機能『野菜の相場予測』は、主要15品目について8週先までの価格動向を5ランクで可視化できるツールです。

『野菜の相場予測』機能のポイント

  • 野菜15品目の価格動向(高騰~平年並み~下落)を5ランクで色別に表示
  • 「前4週比」「前年比」「平年比」を比較して「今後高くなるのか、安くなるのか」がわかる
  • 8週先までの相場動向を一度に俯瞰でき、中期の仕入れ判断に使いやすい
  • 市場(都市)ごとに状況を比較可能
  • 「相場予測の見方」解説つき
  • 月額650円で野菜の相場予測を含め、最長6か月先までの長期予報の確認が可能
【biz tenki】相場予測の見方 イメージ
相場予測の見方 イメージ

野菜相場や来店客数は、気象条件と密接に関係しています。
「biz tenki」アプリひとつで、天気 × 相場を手軽に確認することができます。

*詳しくはビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」に新機能『野菜の相場予測』を追加をご覧ください。

業界別:仕入れ・生産・販促のどんな課題が解決できる?ー小売・外食・食品メーカー向け活用例

biz tenki「野菜の相場予測」を活用すると、小売・外食・食品メーカーそれぞれの仕入れ判断、原価管理、生産計画、販促タイミングの最適化に役立ちます。
業界別に「どんな課題が解決できるのか」の一覧表は以下になります。

業界 仕入れ・調達 生産・
オペレーション
販売施策・
マーケティング
原価管理・
リスク対策
小売
(スーパー/量販店)
年末に高騰する品目を事前把握し、仕入れ量・発注時期を最適化/特売のタイミング調整 入荷量の変動を予測し、売り場展開を前倒し準備 販促・チラシ・特売日の最適化/売れ筋商品の強化 高騰リスクを事前に把握し、粗利率の安定化
外食/給食/フードサービス 値上がり前に代替食材を検討/仕入れ量の平準化 メニューの仕込み量を調整/人員シフトの最適化 季節メニューの投入時期を調整/キャンペーン設計 値上がりリスクを事前把握→原価率を安定化
食品メーカー/加工業者 使用品目の価格動向を見て調達スケジュールを調整 生産ライン/原料投入計画を前倒し/在庫計画の最適化 需要が伸びる商品の製造計画を調整 原材料価格の急騰リスクを回避し、利益率を保つ

相場予測を活用すると、業界ごとに解決できる課題は異なりますが、共通するメリットとして「前倒しで意思決定できる点」があります。
高騰リスクや需要変動が事前にわかることで、仕入れ・生産・販売の各工程がスムーズになり、廃棄ロス削減・原価安定・販促の成功確率向上につながります。

FAQ|よくある質問

Q1.野菜の相場予測とは何ですか?

A.気象データと市場データを元に日本気象協会が開発した、最大15週先までの野菜の価格動向がわかる予測情報です。

Q2.年末に高騰しやすい野菜は?

A.キャベツ・レタス・はくさい・だいこんなど、葉茎菜類・根菜類が上昇しやすい傾向となっています。

Q3.トマトが割安になる理由は?

A.需給バランスが冬季に比較的安定しやすく、価格の上昇圧力がかかりにくいためです。

Q4.東京の相場は他地域と連動しますか?

A.市場間で一定の連動性はありますが、需要規模・流通量により差が生じます。
アプリ「biz tenki」では全14市場(札幌市、仙台市、東京都、横浜市、名古屋市、金沢市、大阪市、京都市、神戸市、広島市、高松市、福岡市、北九州市、沖縄県)を対象に相場予測を掲載しています。

まとめー年末〜2月頭の野菜相場は「早めの対策」が鍵

  • 年末年始は、葉茎菜類(キャベツなど)、根菜類(だいこん)が上昇傾向。
    一方、果菜類(トマト)は年末から年始にかけて下落傾向。
  • 年明け以降8週先(2月頭)になると、葉茎菜類(キャベツなど)で相場が下落傾向、果菜類(トマト)はやや上昇傾向、根菜類(だいこん)の相場は落ち着く見込み。
  • biz tenkiの「野菜の相場予測」を使うことで仕入れ・在庫・販促・メニュー開発の前倒し判断が可能。

biz tenki「野菜の相場予測」は、月額650円で、ビジネス向けの詳しい天気予報と野菜の相場予測を確認できます。アプリのダウンロードはアプリストアから(1か月無料トライアル実施中)。
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