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熱中症対策は「当日対応」から「事前計画」へ 30日先WBGTで変わる業務計画と意思決定のポイント

2026.04.27

熱中症対策は、「当日の注意喚起」から「事前の計画」へと移行しつつあります。
特に、建設・農業・イベント運営などの屋外業務では、猛暑による作業停止や労働災害リスクを事前に回避することが重要です。

その中で、30日先までのWBGT(暑さ指数)を把握できることは、当日の注意喚起だけでなく、業務計画を見直すための判断材料の一つとなります。

本記事では、ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」に追加された30日先までのWBGTの活用について、屋外業務における意思決定の観点から解説します。

目次

WBGT(暑さ指数)とは何か

WBGT(Wet Bulb Globe Temperature/暑さ指数)とは、体と外気との熱のやりとり(熱収支)に与える影響の大きい、「気温」、「湿度」、「日射・放射などの周辺熱環境」、「風」などの要素を考慮した、熱中症リスクを評価するための指標です。

ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」で提供するWBGT(暑さ指数)は、気温、相対湿度、風速、全天日射量といった気象データをもとに、WBGTの考え方に基づいて算出した近似値であり、地点ごとの熱中症リスクの把握に活用できます。

背景:なぜ今「長期WBGT」が必要か

近年、猛暑の長期化や酷暑日(※1)の増加などにより、業務計画の段階から熱中症対策を講じる重要性が高まっています。
また、労働安全衛生規則の改正により、企業には熱中症対策の強化が求められるようになりました。

日本気象協会の独自解析でも、2026年も40℃以上となる「酷暑日」が発生する可能性が示されています。

【2026年夏予報】40℃以上の「酷暑日」は何地点?企業が押さえるべき判断ポイント

このような環境下では、「暑くなってから対応する」運用ではなく、「暑くなる前に対策を組み込む」運用が必要となります。

※1 酷暑日:日最高気温40℃以上の日に対して2022年8月に日本気象協会が独自に定めた名称で、2026年4月17日に気象庁の予報用語として採用されました。
(【2026年夏】「酷暑日」が気象庁の予報用語に 最高気温40℃以上で企業が行うべき判断とは)

従来の課題:直前対応では限界がある

これまでの熱中症対策は、当日や数日前の予測をもとに判断するケースが一般的でした。
しかし、この運用にはいくつかの課題があります。

  • 高温リスクを事前に工程へ織り込めず、当日の作業中止や短縮によって工程遅延が発生しやすい
  • 直前・当日の判断となり、人員配置や工程調整が間に合わない
  • 工程の遅れを取り戻すため、高温期間にも作業を行う必要が発生し、熱中症等の労働災害リスクが高まる
  • 結果として、安全配慮義務への対応が不十分となる可能性がある

これらは単なる「暑さへの対応の遅れ」ではなく、業務計画そのものが気象リスクを前提に設計されていないことによる構造的な課題が背景にあると考えられます。

30日先WBGTで「意思決定がどう変わるか」

30日先までのWBGTが把握できるようになることで、判断のタイミングと内容は大きく変わります。

従来(Before)

  • 当日または数日前のWBGTをもとに注意喚起する
  • 高温が判明してから、作業の中止・短縮・休憩追加を判断する
  • 作業計画は固定されたままで、事前の工程調整が難しい

導入後(After)

  • 数週間前から高温リスクを把握し、工程・人員計画を調整する
  • 高温リスクを前提に、工程を事前に再設計する
  • 高温日・高温期間を避けて作業日や作業時間を分散する
  • 人員配置や休憩計画を最適化し、作業の継続性と安全性を両立する

実際に30日先のWBGTを確認できることで、高温リスクの発生タイミングを事前に把握し、業務に活用することが可能になります。

【日本気象協会】ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」での30日先WBGTの表示イメージ
ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」での表示イメージ

このように、日別のリスクレベルを確認し、「どの日を避けるべきか」「どの期間に対策を強化すべきか」といった判断にお使いいただけます。

biz tenkiで提供する30日先までのWBGTは「当日の安全確認指標」だけでなく、工程や人員配置を検討するための「事前の計画指標」としても活用することができます。

業界別:具体的な判断シーン

30日先までのWBGTを把握できるようになることで、各業界では、以下のような事前対策・計画立案が可能となります。

農業

  • 収穫や防除などの作業日を事前に調整し、高温となる日や時間帯を避ける
  • 給水・休憩体制などの熱中症対策を計画段階から準備する

→ 作業効率の低下や作業者の健康リスクを抑制

建設

  • 高負荷となる工程や作業時間帯の見直しにより、暑熱環境下での作業リスクを低減する
  • 休憩計画や人員配置を事前に検討し、熱中症対策や安全管理を強化する

→ 作業停止や労働災害リスクを低減

イベント・スポーツ運営

  • 開催時間や運営内容を事前に見直し、安全なイベント運営を支援する
  • 救護体制や給水設備の増強などを、事前に準備する

→ 事故や体調不良のリスクを低減

警備・設備管理

  • 配置人数や交代頻度を事前に見直すことで、高温環境に長時間さらされるリスクを軽減する
  • 休憩・冷却対応を含めた体制を計画的に整備する

→ 長時間の暑熱環境下での勤務による健康リスクを低減

2026年夏の見通し

2026年の夏も全国的に気温が高く、猛暑となる可能性があります。

今年の夏は早い時期から厳しい暑さとなることも予想されており、最高気温40℃以上の「酷暑日」にも注意が必要となるでしょう。早期の対策検討が大切です。

詳細な予報は以下の記事で解説しています。

*2026年夏の詳しい予報
2026年夏は暑い?猛暑予想といつから暑くなるかを解説

*2026年の酷暑日の予報
【2026年夏予報】40℃以上の「酷暑日」は何地点?企業が押さえるべき判断ポイント

「biz tenki」でできること

30日先までの天気予報と各種気象データ

ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」では、30日先のWBGTをはじめ、天気・気温・降水確率・体感気温などを一元的に確認できます。
(その他、12週先までの気温や6か月先までの月別体感気温マップも確認可能)

これにより、例えば以下のような判断が可能になります。

  • 月単位での工程計画の見直し
  • 高温期間を避けた作業スケジュール設計
  • 人員配置・休憩計画の事前最適化
  • 気象リスクを考慮した安全管理体制の構築

「biz tenki」では30日先までのWBGTを一覧で確認できるため、従来の予測(当日~1週間先)に比べて、計画に組み込みやすい点が特長です。

WBGTリスク区分の見直しと活用

暑熱環境下でのリスクをよりきめ細かく把握できるよう、「biz tenki」ではWBGTのリスク区分も見直しています。

近年の猛暑の激甚化を受け、アプリ「biz tenki」内では、これまで「WBGT31℃以上:危険」となっていたところを、「WBGT31~33℃:危険」とし、「WBGT33~35℃:危険 健康被害の恐れ」、「WBGT35℃以上:危険 重大な被害の恐れ」といった、より細分化したリスク評価を行っています。

これにより、

  • WBGT33~35℃:作業強度の引き下げ・作業時間の短縮・休憩頻度の増加などを検討
  • WBGT35℃以上:作業の中断・延期、工程変更、屋内作業への切り替えなど含めた対応を検討

といった判断をすることも可能になります。

アプリ「biz tenki」内でのWBGTリスク区分
  • WBGT35℃以上:危険 重大被害の恐れ
  • WBGT33~35℃:危険 健康被害の恐れ
  • WBGT31~33℃:危険
  • WBGT28~31℃:厳重警戒
  • WBGT25~28℃:警戒
  • WBGT21~25℃:注意
  • WBGT21℃未満:ほぼ安全

このリスク区分の細分化により、単に「危険かどうか」を確認するだけでなく、WBGTのレベルに応じて、作業強度の見直しや休憩体制の強化、作業時間の変更など、必要な対策を段階的に検討しやすくなります。

ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」は、気象情報の取得ツールにとどまらず、気象リスクを業務計画に組み込み、現場の安全管理と円滑な業務運営を支援する判断基盤として活用できます。

*「biz tenki」の詳細と活用例:ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」

*「biz tenki」のサブスクリプション購入はアプリストアから
(1か月無料トライアル実施中、以降月額650円)

まとめ

猛暑リスクへの対応は、当日や直前の準備・対策だけでは不十分になりつつあります。

今回、ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」にも導入された30日先のWBGTを活用することで、作業計画、人員配置、安全対策といった業務の前提を見直すことができるようになります。

気象情報を「参考」にするだけでなく、業務判断の前提条件として扱うことで、より長期的な計画を、根拠をもって効率的に立てることが可能になります。

データの見方から活用の仕方まで、お気軽にご相談ください。

「biz tenki」の導入・お問い合わせ

ビジネス向け天気予報アプリ「biz tenki」では、1か月無料トライアルを提供しています。(以降月額650円)

まずは、自社の業務計画にどのように活用できるかをご確認ください。

*アプリダウンロードはアプリストアから。
10ID以上のご購入では、法人契約にも対応しています。お問い合わせください。